eki_docomokiraiの音楽制作ブログ

作編曲家のえきです。DTM/音楽制作で役立つTIPSを書いています。

リバーブは遠近感ではない

未だに「リバーブを掛けると音が遠くなる」と言う人がいますが、初心者であればあるほど違和感を感じ取る通り、遠くなるわけではなく残響が付くだけです。

(2022年12月12日更新)

■「リバーブ=遠い」は昔の遠近法メソッド

(これは昔話です。)

バーブやコーラスでサウンドを差別化した結果を「立体的なサウンド」と呼ぶ人もいます。

昔はリバーブが深くかかった音を「遠い音」という言葉で表現していました。が、リバーブの音はリバーブの音でしかありません。バーブを強くしたら大きなリバーブが聞こえるだけです。

同様に、コーラスエフェクトが強く掛かっている音を「遠い」と表現する人が多かった時代もあります。これもリバーブと同様で、単に位相が悪い音を「遠い」と表現していただけです。同様に、リバーブとは位相の狂った音にする加工のひとつでしかありません。

・「見立て」という芸術手法

音楽に限らず、というか、音楽以外の芸術の多くには「見立て」という技法があります。

見立て - Wikipedia

芸術の分野で言う「見立て」とは、対象を他のものになぞらえて表現することである。別の言い方をすると、何かを表現したい時に、それをそのまま描くのではなく、他の何かを示すことによって表現することである。(編者略)欧米の学術用語で言うメタファーに相当する。

(編者強調)

日本人にとって最も分かりやすいのは、おそらく「閉じた扇子はお箸」だと思います。

news.mynavi.jp

もしくは「黒子(くろこ)は見えないものとして扱う」という表現でしょう。

www.kabuki-cafe.com

芝居やアニメなど映像作品の演出論として「上手下手(かみてしもて)」という概念もあり、キャラクターの顔の向きや移動方向、カメラパンの移動にも意味が生じるが、これも見立て、メタファーの一種として捉えることができます。

tokigawa.hatenadiary.org

美術史における「見立て」については山田五郎Youtubeなどをチェックしていくと面白いかも。点描、加色混合の歴史はまさに「見立て」だったのではないか?と私は思います。

www.youtube.com

美術の分野、特に古典における「象徴としての表現」は割とメジャーなんじゃないかと思います。こういうアクセサリを付けているのは偉い人だよとか、神や天使だよ、というその時代、その分野における予備知識を前提として表現です。

www.youtube.com

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この辺は音楽以上に語りたい部分でもあるんだけど、そろそろ話を戻す。

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バーブエフェクトによる遠近感の表現とは、まさに「何かを表現したい時に、それをそのまま描くのではなく、他の何かを示すことによって表現」したものです。

実際に遠い音がしているのではなく、「リバーブが掛かっていたら遠いという意味ですよ」という見立てとして聞くことができる、ということであり、翻って「実際には遠い音には聞こえない」という実像が浮かび上がります。

このようにして「黒子は見えないものとする」ように、「リバーブは遠い意味とする」という音響演出のスタイルが定着した、というのが私の解釈です。

アニメでシーン終わりで声に過剰なエコーを掛けるのも同様。お別れする先輩を偲んで「せんぱーい!(せんぱーい……せんぱーい)」とエコーを掛けることで、心情を表現しています。これはその場に山が出現してヤマビコになったということでもないし、ビルに反響したという意味でもないです。

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さて、黒い服には3種類の使われ方があります。

  1. 舞台を補佐する黒子
  2. 典型的な泥棒の服装
  3. 貧相な舞台セットを補強する喪服

黒子が見えないものであるからと言って、黒い服の人が全て見えない扱いになるわけではありません。喪服や泥棒の服装も黒いですが、見えるものとして処理されます。舞台や野外芝居で明確なセット(背景、大道具)を用意できない際に、最小限の道具で場面を表現するために喪服を着ていれば葬式シーンだと瞬時に分かります。その違いを観客は理解し、役者と場面とお約束を受け入れて芝居を楽しみます。

■リバーブの使われる目的も3種

バーブも3種類の使われ方があります。

  1. 遠いリバーブ
  2. 効果音を強調するリバーブ
  3. 貧弱な音色を補強するリバーブ

バーブも全てが「遠い」意味だけではなく、様々な使われ方があります。それがどういうわけか「遠い音にするためにリバーブを使うよ」というメソッドだけが強調されてしまっている。

むしろ「距離のリバーブ」という使われ方は徐々に薄れつつあるのではないか?と私は考えています。

オーケストラミックスをするにしても、遠くにあるトランペットのリバーブを強くするかというと、実際には明確な差が出るほどの距離感はありません。これはスタジオ音響でも同じで、数メートル遠い程度では明確なリバーブ差など生じません。

・リアルな距離を忠実に表現するリバーブ

よほどうまく実装しない限り不可能に近いです。極端な差が付くと、距離感の表現が必要以上に誇張され、違和感の方が大きくなってしまいます。(やったことあるでしょ?)

 

映画やドラマの音響でも強調された遠近感になっており、はやり「見立てリバーブ」となっています。音だけ聞いてみるとなんとも言えない異様さです。

3D音響技術のそれも現時点ではリアルさよりも誇張された「見立て表現リバーブ」となっているのが現状です。あれってなんとも言えない違和感がありますよね。特にヘッドホンだと酷い。

・効果音としてのリバーブ

リアルな残響だけでは効果が不足する、あるいはリバーブを強調したほうが「面白い」音になることから、積極的なリバーブ追加が行われます。こうなってしまうとリバーブはもはや距離の表現ではなく「リバーブのためのリバーブ」「リバーブという楽器」になっていきます。

歌もののミックスで頻繁に行われるミックス手法、いわゆる「飛ばし」は距離の表現のためではなく、効果音や隙間埋めを目的として使われます。もしくは「幅広さ」を与えるために行われます。距離を離して存在感を薄くするためではなく、より強調する意味で使われるミックス手法です。

・貧弱な音色を補強するリバーブ

最も代表的なのがバイオリン。

あまりにもドライな状態だとその楽器らしい音色に聞こえません。ホール、室内の音響効果を込みにしないと非常に貧弱に聞こえてしまいます。

エレキギターの音色も特殊な場合を除いて作為的なリバーブ音が付与されています。

他の楽器も多かれ少なかれリバーブによる質感があって初めて「その楽器らしい音」として知覚されます。

あるエンジニアの言葉を借りるなら「我々が聞いている音のほとんどはリバーブの音」とのことです。

近年のテクノ、EDM、エレクトロニカ、いわゆる電子音をメインにした音楽では「リバーブにコンプを掛ける」手法まであり、もう完全に遠近感のためのリバーブ用法は崩壊しています。映画のカメラワークで言えばドリー撮影のような異質な表現だと言えます。

vook.vc

ドリー撮影はその時代にすでに発明されていた様々なレンズ効果を悪用した撮影テクニックで、音楽で言えばEDMの誇張されたリバーブのようなものだと言えます。

もう一つ古典的な撮影方法にはズーム、トラックアップがあります。

ngroku.com

人物にカメラが寄っていく、特に、わずかにゆっくり寄っていくことで強さや集中力を強調できます。また、僅かなトラックアップだけでも観衆の視線を釘付けにする効果があり、さまざまな映像作品で巧みに使われています。これらも見立てであるとともに、錯覚に訴えかける表現です。

Youtubeニコニコ動画などの素人映像では映像演出の手法がまったく無意味に使われているので閉口することが多いのですが、好意的に見ればそれらの素人映像でやたらと画面を揺らしたり、無意味にトラックアップするのも貧弱な映像、深刻な素材不足(1枚絵だけでゴリ押す)を解消する手段だと捉えることもできます。

このように、映像作品で用いられるテクニックを理解することは音楽制作にも応用できる要素が含まれています。

・単なるリリース残響音

シンセサイザーの音はいわゆる「ADSR」に分割して考えることができます。R(リリース)部分は単なる残響音であって、距離のためのパラメタとして運用されることはまずありません。

そのシンセ音色が最も近い音としてミックスする予定でも、伴奏に徹した音色でも、Rは必ず付与されないと不自然にバッサリ切り落とされた終わり方になってしまい、極めて不自然で音楽的な使いみちが無い音色になってしまいます。これは不自然さを消去するためのRであって、距離のためのリバーブ残響処理ではないのは明らかです。

スネアドラム、シンバル、銅鑼などの音も瞬時にストップすることは物理的に不可能で、必ずリリース部分がつきます。これも単なる残響であって、距離の表現にはなりえません。シンバルを「チョーク」して止める音のリリースと、大きな銅鑼の音を止めるリリースの長さは明らかに違います。が、銅鑼が遠く聞こえることはありません。バイオリンとコントラバスのスタッカートの音も同じです。

シンセやシンバルの音が長いからと言って、それを「遠い音」だと認識することはできません。

■リバーブを使わない遠近感の表現

バーブを遠近感として使わない手法として下のリンク先のようなアプローチがあります。この記事は2021年に発表されていますが、遥かに古くから使われている手法でもありますし、別に記事の著者やwavesの専売特許というわけでもありません。

www.waves.com

1,音量が小さいほど遠い(フェーダー)

2,暗いほど遠い(EQ)

3,近いほどアタックが明確(コンプ)

4,遠いほど狭い(パン)

という4つのアプローチが提示されています。詳細は後述します。

 

■体験しつつ学ぶ

特別な道具は必要ありません。

「リバーブを掛けると遠くなるって教えてもらったから」ではなく、実体験をDAWで実装できるようになったほうが良いです。

・1,音量が小さいほど遠い(フェーダー)

遠くの音は小さいです。

近くの音は大きいです。

救急車や選挙カーの音をイメージしてみてください。

遠くにいる時は「あー、居るな」と思う程度ですが、家の近くに来ると会話すらできない爆音になります。あいつら本当にうるさいですよね。

 

脇役にしたい楽器は音量の上限を決めておくと良いでしょう。

どんなにギターが好きでもボーカルより大きいと意味不明なサウンドになってしまいます。ギターが好きでも脇役なら許せる限界まで小さくしましょう。

このバランスはMS加工でサイドを上げると瞬時に崩壊します。

 

・2,暗いほど遠い(EQ)

遠くの音は不鮮明です。

近くの音は鮮明です。

遠くの選挙カーは何を言っているのか分かりません。

 

指をこすりつけながら耳に近づけてみましょう。

近いほど高い周波数(カサカサ)と低い周波数(ゴソゴソ)が鮮明に聞こえるようになるはずです。

 

ささやき声、小さな声のボーカルは少しでも小さくすると非常に聞こえにくくなります。思い切って近い音にしたほうが良いです。

EQで細かい何かを加工しようとする前に、ローシェルフとハイシェルフで大雑把な役割を決めるべきです。「帯域の棲み分け」とか、どこかで聞きかじった、できもしない不自然なEQ加工を低いスキルで実装するより遥かにナチュラルな表現ができます。

単なるEQ加工ではなく、サチュレーション等による高周波倍音を少なくすることで擬似的に「遠さ」を表現できます。非常に繊細な加工なのですが、必要以上に細かく考えず「遠いグループ」「近いグループ」という2段階だけでも良いでしょう。(必要以上に制御しようとする『完璧主義』を捨てることはとても大事です。)

オーケストラなど生楽器の場合には、弱く演奏すると音量だけではなく音色の倍音も弱くなるので、「音量下げ+高周波下げ」で明らかに遠い音に感じます。

高性能のシンセなら音色を作り込むことで、ベロシティに応じてフィルターを低くして音色が暗く・遠くなるようにすることもできます。

 

・3,近いほどアタックが明確(コンプ)

ノック式ボールペンをカチカチ鳴らします。

耳との距離を変えます。

 

遠くの音は強くてもアタックが不明瞭です。

近くの音はアタックがわずかでも明確です。

(遠くの音なのにアタックが明瞭ということは、極めて強い音だということです。)

 

ドラムは最大の脇役なのにアタックが極めて強いので、遠くで強く鳴らされた音に仕上げるべきです。必要以上にドラムのアタックを残したミックスは「私は」不自然だと感じます

これは特に近年のラウドネスを考慮したミックスで頻繁に聞く音です。たしかにラウドネスダイナミクスの両立はできるのですが、ドラムのアタックだけが過剰に残って聞こえるので、「ドラムだけ近い」印象になっているものが非常に多いです。

これは特に、「視野の狭いプロ+情報だけ速いプロ+新概念でマウンティングしたがるプロ」という3条件を備えたダメなプロが作っているケースが非常に多いです。だって、冷静に聞いてみてよ。ドラムだけ異様に近くて、ボーカルより目立ってるから。

平坦なオケにドタバタしたドラムを合わせる。たしかに平均ラウドネスとクレストファクター(アタック感、ダイナミクス)を両立できます。でもそれって、オーディオ測定数値を叩き出すためのミックスであって、音楽的な役割について何も考えていないでしょ?

それならドラムを潰してボーカルより目立たないニュアンスにした、ミックスの方が、音楽的な役割と遠近感を正しく実装してるわけです。

(彼らはそういうのを「素人ミックス」と呼ぶことがありますが。)

何にせよ、いわゆるプロのミックスを聞いて「でもこれっておかしくね?」と思ったなら、その直感は正しいです。

プロがやりつづけたラウドネスウォーがおかしかったのと同様、ラウドネス数値のことだけを優先したミックスもおかしいです。

 

・4,遠いほど狭い(パン)

両腕を肩幅に開き、机の上で爪をカタカタ鳴らします。

顔を机に近づけます。

近い音ほどパンが開きます。

遠くの音ほど狭い角度で配置されます。

 

「前ならえ」した時の「肩幅」「肘の幅」「指先の幅」はほぼ同じです。

しかし、耳からの角度は全く違います。離れるほど狭い角度になります。

 

リアルなオーケストラサウンドを目指すなら、管楽器は非常に狭く配置されるべきです。特に木管楽器は明確に左右が分からないくらい密集しているものです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/e/eki_docomokirai/20180927/20180927081814.png

木管楽器が左右に広く聞こえてくる時点で非常に「MIDI打ち込み臭い音」になってしまいます。どんなに高級なオケ音源を使っていてもです。

eki-docomokirai.hatenablog.com

 

ただし、脇役は全て狭くしろ、という意味ではありません。

同じ配置なら遠くになったら狭くなるという比較の話でしかありません。

 

現実のコンサートホールの音をマイク1つで録音したものと、スタジオワークで作り出される音はまったく違います。2つの理屈をごちゃまぜにしないことです。コンセプトを大事にしましょう。

 

なお、同様の理由から「リバーブは1種類にしないと違和感があるよね」という古臭いメソッドは捨てるべきです。その理屈は単に所有するリバーブの種類が少なかったり、そもそも昔のMIDI音源でリバーブが1種類しか無かった時代の名残でしかありません。(その時代でさえ、リッチで本格的なミックスでは複数のリバーブが使われていました。)

昔の本に書いてあること、特に初心者に向けられた本に書いてあることはほぼ全てが時代遅れな上に間違った情報です。

 

等ラウドネス曲線フレッチャーマンソン曲線)

音源が耳から離れると高周波と低周波がすぐに小さくなっていくのは「等ラウドネス曲線」でも説明が可能です。

eki-docomokirai.hatenablog.com

 

■作業のコツ

・ソロで聞かない

遠近感とは相対的なものです。

1つの楽器だけを鳴らしてEQをいじっても全く無意味です。

全ての楽器を鳴らしながら一気にやってしまいましょう。

耳は鳴っている音に対してすぐに慣れてしまいます。どんなクソ音でも数分で平気になってしまう、良くも悪くも優れた性能を持ったポンコツ器官です。

長時間の作業をするなら、休憩をはさむ回数を増やすべきです。

休憩時間にはできるだけ音を聞かずにいましょう。

もしくは本当に優れた音だけを聞いて「ホンモノの音」に慣らしましょう。

腹が減るかトイレに行きたくなるまでぶっ続けで作業することは誰にでもできます。でも耳はすでにポンコツです。

・紙の上で設計する

あらかじめ必要になるEQを使いやすい状態に準備しておいてから、できるだけスピーディにやるのがコツです。時間を掛けてもあまり意味がありません。

不慣れなうちは音を聞かずに「主役」「脇役」を付箋紙に書いてみます。それを大きな紙の上に配置します。CGツールでもオブジェクトをすぐに移動できるものなら役立つでしょう。

紙の上で設計がある程度できてから、DAWで音を鳴らしながら一気に実装してみてください。

何曲かやると手順とスピードが上昇します。

そういう訓練をせずになんとなくミックスしても何も上達しません。

・あたまでっかちにならない

理屈を知ることは大事です。

でも、初歩の理屈だけを実装するとおかしなことになります。

たとえば「リバーブが少ない音は主役」「プロのミックスはドライ」などの聞きかじった理屈だけをバカ正直に実装すると、メインボーカルのリバーブが無くなってしまい、とんでもなくチープな音になってしまいます。

言葉として知っていることと、適切に実装できることはまったく別です。

なにより優れた音楽家は言葉に対してズボラな傾向が強いので、安易に「聞こえるか聞こえないかくらいのリバーブが良い」とか言ってしまいます。それが誤解を拡散させてしまう悲劇のはじまりです。

高学歴で言葉のニュアンスに敏感なアマチュア楽家がそれをバカ正直に受け止めると、リバーブの足りないメインボーカルの完成です。レッスン仕事をやっていると、ほんとに高学歴の人の方が致命的なミスをしている傾向が強いです。たぶん本を読んで学ぶ能力があるから、聞くことより読むことを優先してしまっているのでしょう。

とにかくしっかりしたプロの作品を聞き、観察しましょう。「あの言葉」ではなく「あの音」に従いましょう

同様の理由で「キックとベースにリバーブは使わない」という誤解が広まっています。優れたトラックを聞けばわかるとおり、わずかですが低音にもリバーブが使われているケースがあります。モノラルでもありません。

 

■定石を作った上で「はずし」効果を狙う

一定の鳴り方をしている音楽はつまらないです。

遠くにあったはずの音が近くに来て主役をやったり、逆に主役が一時的に脇役になったり。そういうダイナミックな運動があるだけで曲は立体的な面白さを発揮します。

オートメーションで運動させることもできますし、トラックを複数用意する方法でも構いません。慣れている方法で積極的に表現を試みましょう。

 

■「違和感を感じる」について

超蛇足ですが、冒頭にある通り「違和感を感じる」という表現は俺的には何も間違っていないんです。

何かを考えたり喋ったりしている時、別の自分が「うーん、それって何か違わない?」と否定してくることは誰にでもあるはず。口を動かして喋っているメインの自分に対し、喋らないサブの自分がツッコミを入れる。それでもメインの自分は喋り続ける。

こういう状態を意図的に「違和感を感じる」と言うことにしています。かなり昔から。(珍妙な表現があった時、それを否定するより面白がるタイプなので。)

 

「リバーブは遠近感です」というメソッドに従ってミックスをしている時、『うーん、これって遠近感というより、残響が長い音になっただけじゃないか?』と違和感を感じたことはあるはず。「でもまぁこんな感じでしょう」と押し切っているはずなんです。

 

■関連記事

当ブログにもほぼ同じアプローチについて(オーケストラミックスの話だけですが)書かれているので興味がある人はどうぞ。

eki-docomokirai.hatenablog.com

eki-docomokirai.hatenablog.com

 

おまけ。定位ミックスに関する「見立て」の解説など。

eki-docomokirai.hatenablog.com

 

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