eki_docomokiraiの音楽制作ブログ

作編曲家のえきです。DTM/音楽制作で役立つTIPSを書いています。

Cubase備忘録、名前の一部を一括置換する

プロジェクトロジカルエディタで、トラック名を一括変換する。大量のサンプルを作る時などに便利なはず。

記事後半では「小文字を大文字に一発変換」をやっていますが、こちらはバグります。不完全な機能なのでお察しください。

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(2020年10月13日更新)

 

■プロジェクトのロジカルエディタを使う 

Cubase Pro(最上位版)のみの機能です。

 

 

・複製したトラックの「_(D)」を消す

非常に実用的な例。

Cubaseではトラックを複製すると「 (D)」という文字がついてしまう。(Dはduplicateの頭文字のD)

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プロパティ、設定、選択イベント

--

名前、検索文字列を置き換え、(D)

--

変換

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これだけだとシンプル過ぎて、逆に仕組みがわかりにくい。

特に下欄外の「機能 変換」は、(D)を消したいのだから「削除」な気がしてしまう。

これは「特定文字列」を「(無い)」に変換している、と理解する必要があります。

 

これをわかりやすくするために、もう1つの例を下に。

 

・特定文字列AAAをBBBに変換する

サンプルパーカッションの制作中だったので、ちょっとテストしてみる。

下は試しに「Wet→Dry」をやってみた例。

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(プロパティ 設定 選択イベント Or

名前 等しい )

--

名前 検索文字列を置き換え 、「変換対象A」 「変換後B」

(変換/未設定)

 「」内を適時変えて使う。

 

言うまでもなくショトカ化するようなものでは無い。

専業サンプル屋なら毎日使うのかもしれないけど。

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 こういう限定的な使い方なら実用性があることがわかる。

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以上の2つを分かりやすい名前でプリセット化しておけば、文字列を一括編集したい時に必ず役立ちます。

 

■(バグる)小文字を大文字に一発置換はバグる

以下はバグります。おすすめできません

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じゃあ、こういう需要にスマートにお答えできるのか?

 

ためしにやってみる。

併記すりゃ良いんだろ?あぁん?

サンプル作り中なので、Tomの「o→O」「m→M」を単一プロロジで変換できるかやってみると、

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残念。後行に書いたものしか実行されません。

 

じゃあ、アレか。「12音からアルペジオ生成」とか「コード組み換えマクロ」を88x12個作った時や、「色番号逆算マクロ」を試作した時のように、総当りを作れば良いってことだな! (なお、左記の総当りマクロは実用性が皆無なのでお蔵入りした。)

 

ためしに2つだけ試作。

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Tomの「o→O」「m→M」2つに限っては可能だと分かった。

ので、家族のウンコ待ちの時間で a→A ~ z→Z を急いで作る。

たったの26個。Cubaseガチ勢なら朝飯前ですね。

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で、こうなる。

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良いじゃん? 

ショトカに組み込む価値は無いのでプロロジでマクロ実行にしておく。

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プリセットから実行できるように登録しておく。

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実行はこっちから手動で。

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これでもし必要になった時、一瞬ですべて大文字にできる。

私はCaps嫌いなので使わないと思うけど。

 

・耐久テスト、バグり例

ここからが問題のバグ挙動

 

ちょうど良いタイミングで大文字小文字が混在するマルチデータが来たので実験台にしてみたら、バグった。

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特定の文字だけがおかしいわけでもないし、非常に謎めいている。

ともかく使い物にならないということが分かった。

・バグ絞り込みテスト

単一文字「e→E」の時点でおかしいことが判明した。(Cubase9.5にて)

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この時点でもうやる気なし。

まーそんなもんですよね。 

 

つまりこういうことだ。

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「eeeeeeeee」を変換すると「eeeeeeeeE」になる

 有吉eeeeeeは不可。

 

このとおり、絶対できるはずの単純なことができないのがロジカルエディターの仕様です。そりゃメーカーサポート打ち切り機能になるよね。お察しください。

・無駄を恐れてはいけないのだ、である! 

なお、10年以上に及ぶ大量のマクロ実験の結果、「編集→マクロ」の数はここまで膨れ上がっています。ロジカルの数は300を超えています。画面に収まりません。

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でもこういう膨大な無駄作業の成果として例のCubase本が出来上がったのだ!である!ということでひとつヨロシク! 

eki-docomokirai.hatenablog.com

過去にプロ・アマ問わず結構な値段でやっていたレッスン内容がまとまった本です。実用的なカスタマイズを一気に仕入れることができます。

 

■その他、名前変更系のテスト

・実行対象操作の変更

正直使いにくい。

「検索文字列の置き換え」だけでやりくりするのが妥当だと思う。

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実行対象操作メニューは、

「追加」は末尾に追加。

「プリペンド」は先頭に追加。

「置き換え」は全て置き換え。

 

元の名前に対し、このような編集が行われる。

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※「名前を作成」のアルゴリズムが直感的ではない。使いにくいと思う。

末尾の数字以外を消し、100にすると200追加される。なんだこれは。

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頭のおかしい数を一括変換する時にやってみる。

いうか、こういうのは手作業で10分もやれば終わるので、そういう単純作業は「やる気がない時にやるtodoリスト」にメモすれば良いだけ、とも言える。寝る前にこういう前準備をやって、次の日、元気な時はちゃんと音楽的な作業に専念しよう。それがプロの時間術。

 

こういう作業はプログラミングやエクセル等と同じで、普段から普通の使い方をしているかどうかが問われます。

あなたが普段から常識的なネーミングをしているなら「検索文字列を置き換え」を計画的に数回行うだけで事足りるはずです。

Cubaseテキストエディタではないので、自由自在に文字置換を行おうとすること自体が根本的な間違いです。

 

・余談1、ファイル命名規則

サンプル名で変数が冒頭に来るか、末尾に来るべきか。とても悩むよね。長い名前だとサンプラーに入れた時に末尾が見切れてしまうので、確認が面倒になる。

市販サンプル等の場合、先頭にデベロッパ名が長々と記述されていて非常にウザい。

逆に「Kick1」だと同姓同名が大量に発生するので後で困る。

 

これについては長年考え続けているし、いろいろな人と議論しているんだけど、「時間をかけて丁寧に管理派」と「気にせず突っ込む派」がいる。どっちも正しいと思う。個人的にはこの手の作業は管理能力を試される領域だと思ってる。コツコツやろう。

 

この問題をちからパワーで解決しようと試みたのがXLN XOなんだけど、

https://www.xlnaudio.com/products/xo

youtu.be

これは正直使い物にならない!

8キットしか無いのが致命的です。

モダンなアイディアなのに、なぜオールドスクールな8キットだけのドラムマシーンにしたんだろう。88とか無制限、せめて4x4の16キットなら完璧だったのにね。

でも8つしか音を出さない音楽を専門にしている人にとっては完璧すぎるツールであることは間違いありません。そんな人がいるならですが。

サンプル検索のアイディアは最高なので、XLN XOの後発品に期待しています。

 

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