短い記事記事。演算シンセのユニゾンはリッチな音が得られますが、非常に重たくなってしまうことがあります。そういう時はエフェクタで代用しても構わないケースがあります。
(2020年6月12日更新)
■シンセはユニゾンでクソ重くなる
使うシンセはどれでも同じ。ユニゾンを発声から増殖させるタイプのシンセだと、どうやっても重くなる。そりゃそうだ。台数増やしてるのと同じなんだから。
経験上、ハリオンのユニゾンは不当に重たいと感じる。
■エフェクタで擬似増殖させる
シンセの発音を増やすよりは、エフェクタで水増ししたほうがCPUにやさしい。そりゃそうだ。
こういう時はチープなエフェクタが活躍してくれる。
当然シンセ内部で作ったユニゾンとは音が違う。概ねチープに感じる結果になる。
でも別に良いんじゃね?という時は、軽量で実装し、曲作りに専念した方が曲は良くなる。
・Waves Doubloe4で代用
揺らし処理が可能だけど一長一短。
音量がちょっと小さいのが難点。アウトプットゲインがあれば良かったのにね。もしくは6dBだけでも良いからマージンが有れば良いのに。
もし今後、エフェクタなどを設計する人がいたら「絶対にインアウトゲインをつける」ことを忘れないで欲しいです。それだけで3割増しで便利になります。
・Steinberg Cloner
声加工向け。ボーカル相手なら非常に良いんだけど、無機質な音の加工だとイマイチだった。
デチューンの数値は独自尺っぽいので気をつけよう。
なおこちらはwetとアウトプットゲインがついている。偉い。
■別の方法
・サンプラに落とす
理想的な発音をさせ、サンプリングしてサンプラで鳴らす。THE ゴリ押し。
ユーロビートをやってる知人がこの方法で(ユーロビート的な意味で)名機とされるシンセ実機からサンプリングした音を使っていた。シンセブラス系のバッキングとかの音色ですね。あらかじめアウトボードを噛ませたりしてビンテージ感を強めるつつ、ミックスの手間を省くらしい。
サンプリングは半音単位で全部やるのが理想だけど、全音でも3度でも5度でもオクターブでも何でも良い。
欠点として、言うまでもなく、ベロシティ等の入力数値に反応させる音色は表現できない。
・そのための専用ツールもある
情報さんくす。毎度のR氏。
実機シンセからのサンプリングの場合はこういうのがある。
FL Studioにはそういう機能もついている。さすが。
有料での追加機能です。
同様の有料追加モジュールはFL Studioには多数あります。言うまでもなくFL内でしか使えません。念の為。
・バウンスする
理想的な発音をさせ、単体で書き出してしまう。
シンプル・イズ・ベストでもある。
不退転のワークフローが必須になるけど、戻れないことであきらめがつくとも言える。
なんだかんだでこの方法を使うことが一番多い。
同業者にこの話をすると「前時代的じゃね?」と笑われることもあるんだけど、どんなにコンピュータの性能が上がっても、シンセやエフェクタの要求も上がってくる。このいたちごっこは永遠に終わらない。
「書き出して軽量化する」手法は絶対に有効だから、毛嫌いするべきではないと思ってる。
知人でEDM系を作っている人はMassiveなどの音色を数十個使い、さらに異なる音色を複雑にレイヤーしているけれど、結局はバウンスして軽量化しているそうだ。
内部完結にこだわらないことで色々可能になってくる。内部完結で作らなきゃダメなんてルールは無いでしょ?
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書き出しが終わったので作業に戻ります。ノシ
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