eki_docomokiraiの音楽制作ブログ

作編曲家のえきです。DTM/音楽制作で役立つTIPSを書いています。

Voxengo SPANの設定(1)

Voxengo SPANの使いやすい諸設定について。その1。

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(2020年3月9日更新)

 

■どういう結果を得られるか?

この記事に書かれている設定をすると、こういうことができます。

  1. 低域を高解像度表示
  2. Mid Side表示
  3. RMSを見やすく表示

他、

  • 超低音量の表示
  • 低周波数の表示

が可能です。

 

スペクトラムアナライザーをこのようにする理由については、過去記事で死ぬほど解説しています。クソ長いので暇な時にどーぞ。 

eki-docomokirai.hatenablog.com

 

以下に書いてあることを順番にやればできるはず。たぶん。

 

■メニュー1とメニュー2

SPANには大きく分けて2種類の設定カテゴリがあります。

1,右上の「歯車」をクリックしてメニュー1(Spectral Mode Editor)を出す。

2,右上の「≡」(三本線)をクリックしてメニュー2(Information and Settings)を出す。

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■歯車メニュー(Spectral Mode Editor)

・高解像度モードにする

Block Sizeを32768にします。低音域の表示がクリアになります。

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にもできますが、実質的に無意味です。

ミックス的に必要な20Hzまでのチェックでは16384だとちょっと足りません。最も細かい65536は過剰です。

・高解像時にもスムーズに表示させる

そのままだとカクカクするのでOverlapを最大(93.7)にします。

動きがヌルヌルになります。

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・最大値と平均値の二重表示

2ND SPECTRUMをオンにします。

TypeをRT AVG、2nd TypeをMAXにします。

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・平均時間表示にする

動きが機敏すぎる場合には、Avg Timeを上げます。50、300~400、1000程度が使いやすいです。

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・表示する音量幅を変える

スペクトラムメーターの右側にある上下の数字は変更できます。

上が0、下が100程度で十分でしょう。

広すぎても狭すぎても使いにくいです。

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・表示する周波数を変える

同様に下側の左右の数字も変更できます。

左が20、右が20kか24kで良いでしょう。

数字を手入力する際には「k」も使えます。「20000」と「20k」は同じです。

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厳密なハイレゾ音源を作る必要がある人は高くする必要がありそうですが、実は表示の上での問題だけであって、常時確認する必要性は皆無です。(スペアナより厳密なbit確認の方が遥かに大事!)

・Mid Side表示にする

メイン画面で上側中央付近にある「▼」を押し、「Mid-Side Stereo」を選択します。

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・SIDE時の表示内容を変更する

このままだとSIDEだけが高精度モードになっていないので、SIDEも高精度モードにします。(MIDとSIDEを同時に変更することはできません。)

 

まずSIDEを設定変更できる状態にする必要があります。

▼の右にある「MID」を押し、「SIDE」にします。

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Side表示になり、MIDが消えます。

今の所はこれでOKです。あとで両方重ねて表示できるようにします。

 

この状態で歯車を押して、上と同様にSideの設定をします。

下画像の赤枠の部分を修正してください。

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Routingの下にある「 - 」を押し、「MID」を選択します。

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これで「SIDE表示の時にはUnderlayにMIDを表示」になります。

 

同様に、Routing「▼」を押してMIDにし、「MID表示の時にはUnderlayにSIDEを表示」にします。

 

表示がうまくいかない時は下の赤枠を交互にチェックしてください。

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・Underlayの色を変更する

MID、SIDEを切り替えながら、色を設定します。

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いまいち良い色の組み合わせが無いですし、プリセットの色以外に変更することもできません。

白+青が妥当じゃないかと思います。

 

■Information and Setting

右上の「≡」三本線をクリックし、Density Modeとその下の3つのツマミをそれぞれ1000、3000、0に設定します。

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右端の音量メーターと、その左下のステレオ相関メーターの表示が変わり、振幅が平均値で表示されるようになります。

ラウドネスの確認に活用できます。

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■Slopeの変更

表示の傾き(スロープ)を修正します。

上で設定した高解像度モードの場合には2.20が良いです。水平になります。

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※解像度によって2.20~3.00程度に変更してください。

以上の設定でこうなるはず。

 

■ギザギザをなめらかにする

Smoothingを1/12 OCTなどに変更します。

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こうなるはず。

過剰なギザギザ感がなくなり、音楽的にまとめやすくなります。

「機材の検査」では精密な表示が大事ですが、「音楽的なミックス」ではこのくらい緩い表示がちょうど良いんです。

 

■トゥルーピークの表示

(2019年12月29日以降のバージョン)

トゥルーピーク(インターサンプルピーク、ISP、TP)の突出を検出できます。

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※ただし、どのようなアルゴリズムによる検出なのかは開示されていません。

マスタリング時など、精密なTrue Peak検出が大切になる場面では、異なる価値観が必要となります。

 

 ■プリセットやDAWの起動モードに追加する

以上で終わりです。

プリセットに登録したり、DAW側の機能で毎回この状態で起動させるようにして保管しましょう。

新しめのCubaseでは下画像のように「このプラグインは毎回この設定で起動すること!」と指示できます。

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その他、ここまで説明した諸設定を変更し、使いやすそうなモードをいくつか作り、プリセットにしておくと便利です。

 

なお、メーカープリセットは削除できません。

 

■デメリット

高解像度は「細かいタイミング」の検出には向きません。

スムージングも擬似的な補間表示でしかありません。

このモードでは瞬間的なピークを検出することは原理的に不可能なのでご注意を。

スピーディな表示の方が瞬間ピークの検出には優れています。

 

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