夜中にMIDIキーボードのピッチベンドホイール(PB)が破損し、正常な音が入力できない!という時のトラブルシューティング。
せっかくなので記事化して残しておきます。
(2021年10月31日)
- ■理想は分解掃除か予備機だが、無理な時は応急処置
- ■Cubase
- ■FINALEはHuman Playbackで設定する
- ■Pitchbend Seneitivityを記述する
- ■根本的な対策
- ■もっと初歩的な対策
- ■トラブルシュートは腕試し
■理想は分解掃除か予備機だが、無理な時は応急処置
稀に良くある。
腰を据えて曲書こうと思ったら、MIDIキーボードの不具合、ピッチベンドが勝手に出力される。萎えるなー。
— 侘美秀俊 Hidetoshi Takumi🎼📚【H-t studio】 (@hidetakumi) 2021年10月31日
こういう時に備えて複数のMIDIキーボードを所有する人もいるけど、非常に稀だし、夜中にキーボードと配線をガタゴトするのは同居人への迷惑にもなる。
■Cubase
Cubaseの場合は、環境設定から送受信するMIDIデータの種類をON/OFFできます。
設定が非常に面倒ですが、極めて強力なMIDIフィルターになります。
(たぶんこの機能が欲しくて設定するより、適当に環境設定をいじって破損するケースの方が多いはず。)
・音源内部で設定する
普通のDAWではシンセを個別に設定すれば良いです。
■FINALEはHuman Playbackで設定する
複雑なMIDI設定ができないソフトもあります。
FINALEではヒューマンプレイバックの設定でPBをゼロにできます。
なるほどー、たしかにここでゼロ化できました! しかし、プレイバック時にグリッサンドが再現ができないのが、やや難点。でも、微妙に狂うよりはマシなので、助かりますー! あざす。
— 侘美秀俊 Hidetoshi Takumi🎼📚【H-t studio】 (@hidetakumi) 2021年10月31日
■Pitchbend Seneitivityを記述する
MIDI機器を制御する特殊なコマンドを送信して制御する方法。
CC101、0 (RPN MSB)
CC100、0 (RPN LSB)CC6、0 (Data entry MSB、0~12半音)
の3行を記述すると、送信先のMIDI音源(個別トラック)のPB幅を強制的に変更できます。
昔は必ず使っていたMIDI制御命令ですが、もうこんなMIDI命令を使うことも無くなりました。
詳しく知りたい人は検索でどうぞ。もう昔の技術なので、今では99%必要ありません。
MIDI Pitchbend sensitivity - Google 検索
■根本的な対策
MIDIキーボードを分解掃除しましょう。
分解できない場合には、ホーイル付近に掃除機を当て吸えるだけ吸ってみたり、綿棒を突っ込んでホコリを可能なだけ除去する、という簡易掃除もできます。
掃除機で各種スイッチ頭部を吸い取ってしまうことがあるので気をつけましょう。
私は過去にこの「おうちゃく掃除」をやって、ミキサーのフェーダーやツマミを吸い取ってしまったことがあります。お気をつけください。
■もっと初歩的な対策
ピッチベンドホイールをガチャガチャやっただけで仮修復になることもある。
OS再起動してからMIDIキーボードに電源を入れる、という手順で解決することもある。もちろんドライバ入れ直しで直ることもある。
■トラブルシュートは腕試し
他人のトラブルを見かけたら、自分には関係なくても調べてみることがあります。
ソフトやハード機材のマニュアルを探してみたり。
もちろん実際に試せるわけではないので確実な情報提供はできません。
が、それでもスピード検索の練習にはなりますし、現物が無いからこそマニュアル情報をしっかり読むことになります。
自分が使ってないソフトウェアの情報でも、他のソフトがどういう仕組みなのかを知る機会になります。
yahoo知恵袋にあるような、経験則と直感だけで間違った情報を押し付ける「教えたがり」ではなく、調べた上で「こういう情報がありました」と提供できるスキルを身につけることができるので、良い訓練になります。調べ好きな人はどーぞ。