eki_docomokiraiの音楽制作ブログ

作編曲家のえきです。DTM/音楽制作で役立つTIPSを書いています。

Toneboosters FLX v3という神プラグイン(2)

DTMプラグインのお話です。

以前に書いた同名ダイナミックEQの具体的な使い方のお話です。

オススメした人が買ったは良いけど、どうやら普通にEQとしてしか使っていないようなのでこの機会に書いておきます。

(2019年4月6日更新)

 

Toneboosters FLXがどういうものなのかについては、過去記事を参照してください。

 

eki-docomokirai.hatenablog.com

 

----------

■ダイナミックEQとして使う 

TB FLXのメリットはダイナミックEQとしての機能です。

 

下の画像参照。

下部やや右の「Comp」を「On」にすると、選択しているバンド番号にコンプ機能が追加されます。

ダイナミックEQなので、要するにディエッサーとして使えます。

f:id:eki_docomokirai:20170809090712p:plain

 

 

 

で、ここからがTB FLXの本領発揮。

右のコンプ部を画像のようにセッティングしてみてください。

斜めの線より右にふくらませます。

こうするとどういうことかというと、いわゆる「アップワードコンプ」として働くようになります。

 

■アップワードコンプって?

別名はデコンプレッサー。

通常のコンプは「音量を下げる+全体上げ」によって圧縮された音を大きく鳴らします。

アップワードコンプは「小さい部分を上げる」ために行う特殊なセッティングです。

やっていることは通常のコンプと同じと言えば同じなのですが、通常のコンプでアップワードをやろうとすると手順や調整が非常に面倒です。できないことは無いですが。

一方、アップワード専の機能が付いているコンプは使い勝手が全然違います。

 

■TB FLXのアップワード

上で紹介したセッティングにすると「特定帯域の小さい部分を持ち上げつつ、その帯域にリミッタを掛ける」という状態になります。

 

高音が突き刺さって欲しくないからEQで下げたい。

でもEQで下げると明るさが無くなってしまう。

 

ていうか、突き刺さる瞬間以外はもっと明るくしたい。

でもEQで上げると、大きい時にもっと突き刺さってしまう。

 

という矛盾した要求を最短の手数で解決できるわけです。

 

■何しろ速いんですよ!

TB FLXを持っている人はこのセッティングを試してみてください。ものすごく便利です。

同じセッティングを複数のEQバンドに行っておけばいくらでも無理が効きます。

いちいちシンセの設定などに戻らず、TB FXL1本だけで強引に押し切ることができてしまいます。

単一トラックの中はもちろん、バストラックでまとめてから強引にねじこむことも簡単です。

 

 

「そんなMIXのやり方は邪道だろ。ちゃんとコンプ極めろよ!」とか言う人もいるでしょうが、そういう信念を持っている人はがんばってください。私は楽な方法で手早くやります。

 

もちろんTB FLXじゃなくても複数のプラグインを並べれば同じ加工はできます。手数と時間の問題です。

 

■一番気に入ったのは

www.nicovideo.jp

© docomokirai 2017 無断転載、商用利用ならびに「音響DTM系のアフィリエイト広告を主目的としたウェブ活動」での利用を禁ず
レッスン案内はこちら。  寄付はこちら