eki_docomokiraiの音楽制作ブログ

作編曲家のえきです。DTM/音楽制作で役立つTIPSを書いています。

ダメ出しを公開してみるよ!

製作中の音をアップしました。

現状に対してどういうダメ出しをしたのか?というのをあえて公開してみます。

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オーケストラ曲、オットリーノ・レスピーギ作曲『ローマの松』を製作中です。仕事ではなく趣味の制作です。

www.youtube.com

https://www.youtube.com/watch?v=d-IA1BxUltE

一度オーディオ書き出しをして、DAWで編集できない環境で客観的にダメ出しをするのはワークフローの一環です。

現状に対してどこにダメ出しをしたのかすべて書き起こしました。

 

雑に書き出したので書式が整っていませんが、その方が生々しくて良いかと考え、あえて校正していません。

別ウィンドウで動画URLを開き、以下のテキストを見ながら聞いてみると「あー、そういうことね」と分かると思います。

 

■ダメ出し一覧

  • 4.36アタック

  • 5.10、チェロの入り、もっと上げ

  • 5.34,Tpフレーズ、8分、ちょいテヌートに

  • 7分、弦の刻み時のちょい長い音、スウェルちゃんと作る、まだ甘い

  • 7.55~Hr、アタック弱い部分作る

  • 8.22,Trb、音符の終わり方

  • 9.11、Str消え方治す>

  • 10.49、Fl入り方とフレージング、テンポもか、ちょっと速い部分がある

  • 11.20、中低音、ちょっと引く

  • 11.52~Cl、テンポ、フレージング

  • 12.00~チェレスタ、突出音のみ下げる

  • 13.08~Ob、アタックCC直し甘い、フレージング

  • 13.15~Hrもっと膨らませる

  • 13.30、Obひどい

  • 13.38、入り方速い、手前テンポ下げ

  • 13.54,Pf、Vel、フレージング、テンポやりなおし

  • 14.25,Cl、下の音伸ばす、テンポ

  • 14.51~Str、引きすぎ、スコア無視して良いので伸ばす

  • 15.14,Str消え方>、最悪の場合GrVolで

  • 15.45~Hr、和音ばらし、音程ごとのブレンド直し揃いすぎ

  • 16.33~Bass、下の音のニュアンス下げ(上をちょい伸ばしか?

  • 17.28、伸ばし金管下げ、引く>、盛り上げタイミング

  • 17.51、メロ木管リズム、引掛け遅い

  • 18.11~Trp全直し、ひどい

  • 18.42~TrpTrbひどい、全直し

  • 最後、トライアングル残響

 

■ダメ出しのワークフロー

DAWに触れる状態だと、神経の半分くらいが「直すぞー」という気持ちに支配されてしまいます。これは誰でもそうなります。人間の性質です。

板垣恵介氏の漫画『グラップラー刃牙』では「人間は手にした道具を使いたがる。戦いにおいてナイフを持った人は必ずナイフで攻撃することしかできなくなってしまう。だから、ある意味において素手で戦うよりも弱くなった状態と言える」という戦いの心理について説明されています。

 

音楽家はDAWを起動しているとDAWを操作したくなってしまい、本当の意味で正しい音楽に向かうことができなくなってしまう、ということです。

 

これについては板垣氏や私の個人的な考えであるだけではなく、SonicScoopのディレクター、Justin Colletti氏も同様のことを言っています。

Justin Colletti氏の記事を私が翻訳した、当ブログの過去記事を参照してください。

↓ 

eki-docomokirai.hatenablog.com

 

今回の話題に該当する箇所は、

 

■1,休憩し、メモを取る

不思議に思うかもしれませんが、ミックスをしていない時に最高のミックスができます

運転しながらカーステレオでチェックする時、散歩しながらイヤホンでチェックする時、離れたソファの上で。あるいは動画サイトにアップした直後に。

 

「ああっ!ボーカル聞こえねえ!ミックスした奴バカじゃねーの!誰だよ!俺だよ!ボーカルはがっつり上げろよ!基本だろうが!」

 

このように機器に触れられない距離にいる時に、最も決定的な選択肢を得ることができます

 

悩んだ時には作業場から離れ、

決定的なワンポイントについて

メモを取りましょう

 

というポイントです!

 

DAWを開いた状態でどんなにチェックをしても、気がつくべきことに気がつけないものです。

私もそうですし、百戦錬磨のJustin氏でさえそうです。きっとあなたもそうです。

「俺には関係ないね」と思いたくなるのもまた人間の心理作用です。ネガティブなことを言われた時に「いやそれは違うね」と反論したくなるのは本能です。

 

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というわけで宣伝タイム。

 

■個人レッスンではダメ出しのやり方を指導しています

「じゃあDAWから離れてダメ出しをすれば良いんだね!」と思っても、なかなか適切なダメ出しをできないものです。

「ダメ出しをしてやるぞ!」と思いすぎるとなんでもかんでもダメに聞こえてしまうものです。

また、メモを書くことに集中しすぎてしまいます。ナイフやDAWという道具を使うのと同様に、ペンとメモ帳を使うことに意識が持って行かれてしまうということです。

 

どのようにすれば適切なダメ出しをできるようになるか?という内容も個人レッスンで指導しています。

もちろんそれだけだとレッスンの時間も料金も無駄になってしまうので、同時に他の講義もいろいろやりますよ!

 

希望の方はお気軽にお問い合わせください。

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