『ぼっちざろっく』の二次創作、同人小説のお手伝いをしました。
(2023年1月13日)
(2023年6月25日)1000ブクマ到達報告
■こちらで読めます
1000ブクマの大台に突入!まだまだ行くぜ!
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19056651
今後も続編をいろいろ執筆、無料公開予定とのことです。
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ぜひよろしくお願いいたします!
・どういうお手伝いだったか?
上の小説では一部ネタ提供をしました。
・今後にご期待ください
今後TAKeさんが書く予定の作品に対しては、音楽面のディテール、演出、リアリティチェック、監修を担当しています。
超力作が来るようなので、無言のプレッシャーを与えつつご期待ください。
■雑感
私は今は音楽をメインフィールドにしていますが、昔は小説書きとか、ゲームのシナリオ書きとかもしていたことがあります。久々にモノカキに接することができて楽しかったです!
分野は違っても創作と発表を行う際に意識する点は似ている部分が多く、改めて勉強になりました。
音楽面の監修では「こういう場面は可能か?」「音楽で勝負をするならどう言う感じ?」という質問に応対しました。上の小説だと、「練習スタジオを覗き見することは可能か?」「中でやっている音をどのくらい判別できるか?」などのリアリティチェックです。
こういう専門家チェックという話でまっさきに思い出すのは『3月のライオン』という将棋漫画での棋譜の監修話です。
「穴熊」という戦術で、穴に入った王がなぜかすぐに穴から出てしまうような棋譜をお願いされ頭を抱えた(2巻18話)というエピソードは思わず笑ってしまいました。
穴熊は徹底的に防御を固める戦術で、一度守りに入ったら二度と囲みから出てくることはありません。なのに登場人物の性格をコミカルに表現するために、上のような「非将棋的」な盤面を作って欲しい、という依頼だったそうです。
今回の『ぼっちざろっく』の二次創作小説の監修でも似たような要求がありました。それは単に音楽の専門家としてのリアルなディテール強化のためだけではなく、あくまでもドラマを動かすための「現場のリアリティ」です。『それならこういう流れでどうだろう?』という感じで、いろいろな要求に対して提案を行いました。
単にリアルなだけだと、そもそも高校1年生にしては巧すぎるとか、そういう根本的な問題があります。そこにツッコミを入れても創作行為にはつながらないので、可能な限りアイディアを尊重していきました。
単発の質疑応答だけでは難しい局面もあったので、いくつかのショートストーリーを執筆して『こういう流れとかどうよ?』と提案を行いました。自分ではそれ以上の執筆を公開する気は無いので、あとはTAKeさんにお任せします。
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今後の作品に対してどのようなアドバイスを行ったかはネタバレになるので、現時点では全て伏せておきます。
こういう形で音楽家がさまざまな創作に関わることもできるのは、非常に楽しいことです。
異分野交流でインスピレーションを得るのは本当に良い経験になりますね。
『ぼっちざろっく』の音楽は非常にすばらしく、中でも劇中で演奏される『あのバンド』は本当によくできたギターロックでした。
他の曲は「ロック」ではない曲も多いのですが、それにもちゃんとした理由があり、音楽群像劇としての深みを与えています。
いささか評判が上がりすぎていて、「流行ってるアニメかよ」と思って敬遠している人も多いようです。しかしこれは久々の「本格的な音楽アニメ」だと断言し、おすすめします。
これは若者の成功だけを無責任に「萌え」の文脈だけで描いた『けいおん』のような安っぽいものではなく、若いクリエイターのさまざまな屈折を残酷なまでのリアルさで描き続けていて、音楽や創作をやってきた人なら「これぞ音楽アニメだ」と斜め上に興奮できるはずです。
未見の人は、というか、こんなブログを見に来ているあなたなら、音楽とともにある深い悲しみと喜びを分かち合うことができるはずです。