先日のDTM雑談から、意外と椅子と机を軽視している人が多いんだなぁと思ったので記事にしておきます。椅子は「座面&肘掛けの高さ」調節ができるものを、机は天板の高さを変えられるものにしましょう。一生確実に役立つ機材です。
(2023年1月31日更新。中古売約済)
(2023年2月12日更新。ギタリスト向け選定)
- ■あなたの健康のための記事
- ■椅子の高さの重要性
- ■アームレスト、手首クッションの導入
- ■椅子と机を合わせる順序は「足の下から」
- ■高さを変えられる机にしよう
- ■サイドテーブル等の導入
- ■巻き尺を常備し、現物を確認する
- ■デスクワーカー同業を見る
- ■関連記事
■あなたの健康のための記事
座椅子でDTM作業をしている人も多いようですが、私の経験上すぐにやめるべきです。当時は酷い腰痛でしたが、椅子と机を変えてから10年以上、腰痛や肩こりは一切無くなりました。最近買ったとかアフィリエイト目的とかの記事ではないです。
姿勢の改善は健康維持と集中力アップに確実な効果が得られます。
無理な姿勢は腰痛等の原因で、医療費が高まるリスクに直結しています。
性能不明の音楽機材を買うより、まずはとにかく体に合わせられる机と椅子に買い替えましょう。
■椅子の高さの重要性
まずはこの辺で椅子の基礎知識を。
時間がない人は読まないでスクロールしてOK。すでに椅子の基礎知識がある人も読み飛ばしてください。
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ペライチ画像でわかりやすいのがこちら。
こちらの記事も非常に丁寧。
その他。
・椅子は肘掛けの高さを変えられるものを
どんな高級なものでも、肘掛けが無かったり、高さを変えられないものは「ガチ作業椅子」にはなりえません。ファッションです。
高さを変えられる=体に合わせられるということなので健康的です。
たとえばこういうのがリーズナブル。
■アームレスト、手首クッションの導入
下は英語記事ですが、数枚の画像を眺めるだけでもより良いアームポジションのヒントになるはずです。
私の経験上、椅子の肘掛けのデザインと机の形状によっては不要です。
が、逆に言えば椅子の形状が体の特性に不一致の場合には、前腕と手首のクッションがあるとより健康的になります。
・PC前でギターを頻繁に演奏する場合
アームレストの無い椅子にして、上述のように前腕と手首具を使うと良いはずです。
アームレストを後ろに跳ね上げられる椅子もありますが、高さの調節ができないものが多いようです。そういう場合にはアームレストに丸めたタオルを固定して高さを合わせる方法も試してみてください。
・ギタリスト向けの椅子を選定してみた
最近ギタリスト氏が高級椅子を買ったけど、ギター演奏に適さないということですぐに手放してた。ギターをやる人にとって椅子選びはホントに地獄らしい。
ということで暇つぶしに検索しまくってみたら、良さそうなものを見つけました。
4Dアームレスト 可動ランバーサポート メッシュ オフィスチェア デスクチェア ワークチェア ロッキング固定〔31500022〕www.tansu-gen.jp
25000円。
「調節」「跳ね上げ」の両方ができるモデルです。
ただし、調節幅は他のモデルよりもかなり狭いので、メインは跳ね上げ機能でしょう。
他にも跳ね上げ可能なモデルはたくさんありますが、座面の素材などのデザインを見るかぎり「もし私がギタリストなら」これを選びます。
明らかな欠点は、
- ランバーサポート(背中)が無い
- 耐久性に難あり(レビュー参照)
という欠点はありますが、ギター演奏+可動肘掛け付きとなると、妥協しなければならない点もやむを得ないでしょう。25000円の製品だし。
・(追記)コストコにもあった
肘掛け微調整と跳ね上げ可能。
16800円。
購入者のレビュー記事はこちら。
Twitterのたけやんさんのレビューだと、
コレ昔使ってたやつだ。全体的に体格大きめの人向けだけどコレ使ってから痔がなくなった。
— たけやん (@takeyan999) 2023年2月12日
先ほどのコストコ椅子ですー!
— たけやん (@takeyan999) 2023年2月12日
以前に座り比べた感じだとサイズ感アーロンチェアのCサイズに近い気がします。
数年使うと座面伸びちゃうのだけ仕方ないから変えちゃった
— たけやん (@takeyan999) 2023年2月12日
(編者強調)
だそうです。
2万円を切る椅子が数年もつなら、音楽家の消耗品としては安価だと私は思います。
一度買っただけで半永久的な耐久性を持つ家具なんて石か銘木じゃないとムリですし。それじゃあ可動性無いし、座り心地最悪だし。買い替えの時期に優れた後発品も出ているはずですから、高すぎる椅子を買うよりも良いのではないでしょうか。
なお、私は座椅子をやめ、椅子にし、良い椅子にして腰痛(ヘルニア)がかなり改善しました。
■椅子と机を合わせる順序は「足の下から」
(好み、お肉の付き方によって個人差が出ます。)
1,座面の高さ
足の裏で床に立つ。
膝を90度にして座って座面の高さを合わせる。
足の裏、お尻、太腿、膝の裏に均等に重量を感じるか?
2,肘掛けの高さ
肘を90度くらいにして掛けの高さを合わせる。
3,机の高さ
肘掛けと机の天板がほぼ同じ高さになるようにする。
高機能な椅子はさらに細かく調節できますが、まずは上の3項目をしっかり調節すること。
体格に対して合わせるものであって、気分で変えて遊ぶ装置ではありません。
■高さを変えられる机にしよう
断言する。
高さを変えられない机はデスクワーカーの道具では無い!
上のゲーミングデスクほど立派なものでなくても大丈夫です。
とにかく高さを変えられるものにしてみましょう。
他のものは棚に置いたり、後述のサイドテーブルに置くようにしましょう。
最も安価なものとして、ベッド用テーブルがあります。
シングルベッド用テーブル(HY8040 )通販 | ニトリネット【公式】 家具・インテリア通販
DTM用途としてフィジコンなどを常用しているなら、こういうテーブルを複数使えば良いです。
もちろん予算があるなら、バウヒュッテ等のゲーミングデスクが最適です。
同様にベッドテーブルを活用する方針はsoundorbis.comさんも書いています。記事にしたのは当ブログが2021年、あちらが2018年。でも俺は2011年からこのテーブルを使っているからニトラーとしては俺の方が早いし!(小学生並)
実際何人かにニトリのベッドテーブルを買わせています。DTM専用デスクのように無駄に大きくないし、メンテも楽なのでまじでおすすめ。
絶対にダメなのは「DTM用途」を謳っている、機材スペースだけを重視した机です。
高さを変えられない机はそれだけでかなりのマイナスです。見た目からしかやる気を得られない制震構造の人にとっては大事なのでしょうが、そういう人って生きてるのが大変だろうなと思います。がんばって稼いでどんどん消費者になってください、としか言いようがないです。
・机の天板の高さを変えられない場合は「足置き」を導入する
高さが固定されている机は平均的な体格を対象としています。
体が小さい人にとっては高すぎます。そういう場合には足置きを導入しましょう。
一般的な机の天板の高さは、体が大きい人にとっては低すぎます。
そういう場合には、足をやや伸ばした状態にしましょう。
しかしこれは妥協策でしかなく、体が大きい人は天板の高さを上げられるものにするべきです。
・机にPCの本体を置かない
机にPCの本体などを何でも置く人がかなり多いようです。
机には手で触るものだけを置けば、机は小さいもので十分です。
■サイドテーブル等の導入
サイドテーブルは非常に便利です。キャスターつきで移動しやすいものがオススメです。
サイズや段数、引き出しの有無などはお好みで。
■巻き尺を常備し、現物を確認する
こういう体に触れるものはネット通販よりも実物に触れてからの方が安心です。
要求される寸法をメモしておいて、巻き尺(コンベックス)を常に携帯し、日常的に適切なサイズのものを探すように習慣づけましょう。
シャレた巻き尺があったので貼っておきます。
DTMにおける巻き尺はスピーカーの設置位置などでも必須なので、持っておいて損は無いでしょう。その他、家事でも使いますし。
■デスクワーカー同業を見る
近年お気に入りのテレビ番組『漫勉neo』。
漫画家の仕事場を密着取材する、プロVSプロの対談、極度のオタク番組です。
この番組の見どころは作業場の道具とレイアウト。
みんな道具を工夫しているし、自分なりの作業手順を確立しています。
よく素人が言う「こうしなきゃダメ」的な話とは次元が違い、通常の良い子のノウハウから逸脱したプロの姿を見ることができます。
他、Youtube動画初期からあるプラモデル制作動画なども我々DTM者にとって非常に参考になる点が多いです。
・人間工学とは素朴なものである
下の動画は各種ポインティングデバイスに自作(3Dプリンタ製)パーツを取り付けて、オペレーティング環境を改善するお話。
私が「漫勉neo」で注目していることと思想的に同じ。
市販の道具をちょっと改造することで、自分にとって使いやすい状態にするべきなんです。
■関連記事
キーボードをちょっと改造して手元を見ることを減らすお話。
eki-docomokirai.hatenablog.com
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椅子もポインティングデバイスもキーボードも、自分に合わせるために一手間かけてみましょう。