Cubase備忘録。キーエディター(ピアノロール)で音名をフラット表示にする方法について。フラット表示はできますが手順がちょっと面倒です。
(2022年2月11日更新)
■手順
・環境設定で「異名同音」をオン
この状態にしておいて困ることはまず無いのでオンにしておいてOK。
・コードトラックを作り、フラット系になるコードを指定
ここでは例としてBb majコードにしています。他のコードでも構いません。
記事にするにあたり色々試しましたがBb majがド安定で読みやすいはず。
・補足。なぜBbがベターか?
左はうかつなキー設定の場合。BがCb、EがFbになり吐きそうになる。
右はBbキーの場合。みんなが求めている読みやすいフラット表記のはず。
・コードトラックの「スケールを表示」を押す
表示が反映されない時に押します。
押さなくてもフラット表示が有効になる場合もあるようです。
・確認
キーエディター(ピアノロール)がフラット系で表示されていればOKです。
確認しやすいように、プロジェクトウィンドウとキーエディターの両方が見えるようにウィンドウを配置しておくと、設定作業がスムーズになるはずです。
■問題点とそもそもの話
曲中で移調がある場合などは最適化する設定が非常に面倒です。
そもそもその音がフラットで表記されるべきか、シャープで表記されるべきかはキー分析が不可欠です。さらに言えば、どちらとも取れるケースもあります(分析をちゃんとやったことがある人なら分かるはず)。
また、臨時記号を使う場合にはフラット系のキーでもシャープ表記が正しい、というケースも多々あります。
それをソフト側が適切に分析してくれれば良いのですが、それは事実上ほぼ不可能です。
可能と言えば可能なのですが、分析とはその曲が完成してから初めて可能になることです。あなたが書いている曲のメインキーが最終的に何になるのかは誰にも分かりません。どんなに進化したAIでも音楽の神でもあなたの作品の完成形を推測することは不可能です。
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とはいえ、初学者でも読みやすいように「表示の#bを切り替え」ボタンがあっても良いんじゃないかなぁ、とは思います。ツールバーか左の鍵盤にボタンを設置すればそれで目的は達成できるんですし。
設定が面倒なので、ピアノロールをメインに使う人は#bの読み替えは慣れた方が良いです。こんな設定方法を暗記するくらいなら、異名同音読みに慣れた方が先々役に立つはずです。音楽家にとっての基本能力のひとつなので。