雑記、時事。本日夜19時から、NHK Eテレ。傑作アニメ『プラネテス』再放送が開始です。
(2022年1月9日)
■個人的な評価では2000年代の最高傑作!
紹介はリンク先に委ねます。
「おすすめのアニメとか映画ありますか?」と言われた時に間髪入れず『プラネテスをどうぞ!』と答えていた時期があります。
・原作漫画版から大きく改変されている
極めて良い改変です。
映像作品にされる際に、スタッフがクリエイターとしてエゴでおかしな改変をしてしまうものがほとんどですが、本作の改変はよほど熱狂的な原作ファンでもない限り高評価のようです。
・基本的には「一話完結」
毎回1つのテーマで起承転結がつくので、少々見逃しても大丈夫です。
特に10話「星屑の空」は傑出した回で、単発上映もされることがあったそうです。
25話すべてに付き合え無いなら、10話だけ録画でもぜひ。
・宇宙描写がかなりリアル
ハードSF好き、宇宙ネタ好きな人ならゾクゾクするような演出が多いです。
そういうのが分からない人でも、ロケットと宇宙開発、無重力空間での生活がどういうものかについて短期間にインストールできる内容です。
時事ニュース的にも、つい先日前澤氏が民間人として宇宙旅行としたことが話題になっていました。まもなくやってくる「宇宙生活時代」がどういうものかを垣間見ることができます。
プラネテスのユニークな点は「宇宙のサラリーマン」をしっかり描いたことだとされています。リアリティの無いロボットが宇宙で戦争をする話ではなく、就職先が宇宙になった人たちの生活を眺めるアニメです。
■欠点
個人的な評価は「総合的に最も優れている作品」ですが、欠点も多いです。
欠点があるからダメなのではなく、それ以上に優れた点が多いからオススメし続けています。
・「単純な娯楽作品」として楽しめないこと
労働問題、格差や差別など社会問題、労災と病、恋愛のもつれ、かなわない夢、親しい者の死などなど、ありとあらゆる人生のトラブルが真正面から扱われています。
仕事を終えて見るにはあまりにもヘビーに感じる内容かもしれません。
・地味すぎるビジュアル
いわゆる「アニメ絵」ではないので、拒絶感を持つアニメファンがいるようです。
■極めて個人的なお気に入りポイント(ネタバレ少なめ)
大量の作業員が死亡する事故が起きても「良いデータが取れました。次にご期待ください。」と答えるリーダーと、そのわがままっぷりに突き動かされる人たち。
病や悩みを「もったいなくて誰にも渡せない」という表現。
危険をともなう業務上必要になる遺言書を書けない姿。
宇宙開発ものの史実&創作物に共通する「まともじゃない奴らが多くを犠牲にして高い能力を発露し、何かを成し遂げていくものだ」という一大テーマの表現。と、その一方で至極まっとうな一般人が彼らを支えているのだという事実の表現。