LANDRの記事の翻訳紹介です。
(2021年9月22日)
■はじめに
私はあまり作詞仕事をすることはありません。
が、補作をすることはあります。
専業作詞家ではないので、そこんとこヨロシク。
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作詞は自由で、センスや人生があらわれると言われています。
が、ぼんやりと作詞していても、なかなか自他を満足させるものには仕上がりません。
なんとなく文字が埋まったから終わりとか、締め切りだから終わりとか、そういう消極的な理由で「作詞ができた」とするのではなく、より良い作詞のためのヒントとなるかもしれません。
センスや人生経験にまかせら神秘的なものとするのではなく、純粋な技術として訓練することができるものです。
■元記事
LANDRの記事はモダンで明快な内容のものが多いので割と好き。海外記事を読む際の入門としても勧めやすいサイトかなと思っています。商売っけが少ないのもマル。
LANDRの記事では以下の5つのアプローチについて書かれています。
1,日記、頻繁に歌詞を書く
2、メロディーやリズムに対して作詞してみる
3、物語を作る
4、部分的に書く
5、負担にならない程度に取り組む
以下、5つのポイントの詳細。
・1,日記、頻繁に歌詞を書く
歌詞として書こうとせず、日記にアイディアを書き留めましょう。
何度も同じことを書いてしまったとしても、それはダメなことではありません。むしろあなたにとっての強いテーマであることの証明です。
また、大きな作品を作ろうとせず、小さくても構わないので音楽的な行為を継続するのは、メンタルの維持のためにとても良いことです。
当ブログの過去記事でも「大きな作品より、小さな実行を。完璧主義を捨てよう」というお話を書いています。
eki-docomokirai.hatenablog.com
・2、メロディーやリズムに対して作詞してみる
単語やリズム、小さいパーツに対して取り組んでみましょう。
大きな曲を作ろうとせず、曲作りのきっかけになる短いフレーズや、作詞のきっかけになるユニークな歌詞を小さく作ってみてください。
1つのきっかけフレーズがあれば、その前後も自然とできてくるものです。
このポイントについては当ブログの過去記事にもあるのでぜひどうぞ。
主に音韻学によるアプローチの話です。
eki-docomokirai.hatenablog.com
また、作詞作曲の技術として「前から後に向かって作る」だけではなく「すでに出来ているパーツの手前を書く」というアプローチがあります。
これは音楽理論に基づいたコードや和声を書く時も同じで、「手前を変更することで最適化する」方法を覚えれば、不可解だったコード進行なども一気に使いこなせるようになる可能性もあります。
・3、物語を作る
人は物語が好きです。
物語性のある作詞を心がけてみましょう。
物語と言っても、長編小説という意味ではなく、4コマ漫画程度の小さな動きです。
例えばこの記事を書いている9月21日は、Earth Wind&Fireの名曲”September”の歌詞出てくる日付です。その名の通り9月(September)なのですが、実はこの歌は12月の自分が9月の自分を振り返っている歌です。
古い洋楽なので歌詞の内容は極めて薄いですが、1つの歌で語れる物語性とはこの程度のものだと思っておいても良いでしょう。
・4、部分的に書く
曲の出だしだけを書いてみましょう。
サビだけを書いてみましょう。
2番や3番で歌詞を変えたバージョンを作ってみましょう。
とにかく「1曲通して大きく作ろうとしない」メソッドだと思って、小さく取り組みましょう。
当ブログの過去記事では「1日8小節作曲」という練習方法を提案しています。
eki-docomokirai.hatenablog.com
・5、負担にならない程度に取り組む
一筆書きで10分で1曲を作詞するわけではありません。
間違ってもかまいません。
1日に1曲書けなくてもかまいません。
実験し、ストックし、そこから良いものを組み合わせたり、
■私の所感
センスや経験ではなく、技術と習慣によって創作に取り組むべきだと私は考えています。
センスが無いから、経験が無いから、という「やらない理由」「できない理由」について考えても何も糧になりません。それどころか、やらない理由を作ることが上達してしまいます。
バカで下手でも良いので、「作る習慣」を積み重ねることでしか、自分の可能性を形にすることはできません。
「なんとなく作る」ことが習慣化してきたら、より良い作品を作ることに挑戦していきましょう。
その時に必要になるものは上に書いたことと同じです。「上達できない理由」「プロじゃないし」というネガティブな理由を探すのではなく、積み重ねる理由を探すことです。
・アイディアのメモに「雑な楽譜」を書いてみる
小さく作ったアイディアをメモするために、楽譜を書けると便利です。
「楽譜を書く」というと、かしこまった綺麗な楽譜じゃないとダメだと思って逃げてしまう人が非常に多いです。が、実際に作詞作曲で必要になるのは、音程を間違っていても構わないので、音の上下や長短だけをメモするだけの雑な楽譜で良いんです。
音程が間違って書かれていても、音をチェックできる時に鳴らしてみれば楽譜メモのミスだとすぐに気がついて補正できるはずです。
楽譜に対しても完璧主義を捨てて、良い意味でテキトーに接するようにしましょう。
普段手書きでメモをする時、書き順とか誤字脱字とか雑でも、なんとなく読めれば気にしないでしょ?書道やってるわけじゃないんだし。
■レッスンの案内
音楽作りの序盤の作業、メロディと歌詞だけの状態に対してでもガチめのレッスンを行っています。プロ作家の受講者からも大変好評です。
ミックスで頑張っても曲は良くなりません。一番がんばるべきなのは最初のメロディです。
eki-docomokirai.hatenablog.com
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