eki_docomokiraiの音楽制作ブログ

作編曲家のえきです。DTM/音楽制作で役立つTIPSを書いています。

音楽の法律の本を読んだことが無い人へ勧める1冊目

『 弁護士で作曲家の高木啓成がやさしく教える音楽・動画クリエイターの権利とルール』が非常に良い内容でした。

もし音楽法律本を1つも読んだことが無いなら今すぐ読むべきです。

(2021年7月16日)

 

■『 弁護士で作曲家の高木啓成がやさしく教える音楽・動画クリエイターの権利とルール』

音楽業界の法律の本は時々出版されており、私も数冊を読んだことがあります。

この本はまだ非常に新しく、2020年10月に出たものです。

内容は非常に先進的で、ストリーミング時代、ライブ配信時代を前提に執筆されています。なので、古臭い本を読む前に読む1冊目としてベストな内容だと私は思います。

 

未払いに対する対処法なども極めて具体的に書かれており、自己防衛のためにも役立つ現実に即した内容です。

実際のと裁判で用いられた楽譜資料をいくつか紹介しながら「パクリ」の線引についても解説されています。パクリについては各々が個人的な見解を持っているものですが、大抵の人の考え方は「個人の意見」でしかありません。そして残念なことに殆どの人が間違った知識のまま生きています。たとえば「数秒以内、数小節以内ならOK」というのは間違いとして知られています。(これをOKだと言っている人は非常に多いです。そういう間違った知識を平気で口にしている人と付き合う際は、色んな意味で気をつけましょう。)

 

惜しかった点、欲しかった点としては、いわゆるコンペ提出曲が「キープ」となった状態などにおける交渉方法など、頻発するトラブルへの対処法まで網羅されていなかったことです。

また、法務担当の業務レベルで使える専門的な知識の深さはありません。広く、浅く、わかりやすく。そういう本です。

あくまでも「こういう本を全く読んだことが無い、人から聞いた知識しか無い」人向けの1冊目としての推薦です。2冊目としては「よくわかる音楽ビジネス」などのもう1段階深く書かれているものをおすすめします。

 

専門書籍全般に共通することですが、「初めて読む人にもわかりやすい、ベストセラー狙いの本」というのはそういうものです。ちゃんとした技術知識を身につけたい人は口当たりの良い本で満足してはいけません。絶対に。

 

■巻末「モデル契約書」の利用範囲について

同著について日本加除出版に何点かの質問・問い合わせをしました。

巻末の「モデル契約書集」がテンプレート的になっていたので利用可否について問い合わせをしたところ、以下の返答をいただいきました。(当該部分のみ引用)

文面を利用し、各企業、個人さまに合わせて改変して利用することは
問題ございませんので、ぜひご活用ください。

(略)
本回答の内容(「モデル契約書集」を利用することは可能である旨)は
インターネット等で周知いただいても差し支えありません。
ただ「モデル契約書」そのものの引用・公表につきましては、
事前に社内での検討が必要となりますので、
別途内容をお知らせいただきますようお願い申し上げます。

(略・強調は編者)

「利用することは可能」とのことです。

後半の赤字で強調した部分は「引用」「公表」の際には別途問い合わせが必要、ということになります。ネットにアップする、第三者にコピーを渡すなどは慎みましょう。

 

また、同「モデル契約書」がそのように利用可能なものであることが書籍内で全く書かれておりませんでしたので、「重版の際には利用範囲について明記、付け足してみてはいかがか?」というご提案をいたしました。

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