ネット上で間違った情報が出回っているので書いておきます。
(2021年6月14日)
■オフィシャルもそう言ってる
気になったのでMeldaに問い合わせをしたら、こう返答された。(部分引用)
MTurboReverb is a true algorithmic reverb, not a simple IR player. So no, these names are for identification purposes only, they are not related to an actual concert hall.
AichiとかMoriとかの名前は識別名として使っているだけで、実際のホールとは関係ない。
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問題の箇所はここ。
「Concetrt Hall 2D」内にあるセレクタースイッチの名称が、(ほぼ)すべて日本の大都市で、そこにある代表的なコンサートホールと関連性があるかのようにミスリードされている、と感じられないでもないです。他のプリセット内にも様々なユニークな名前があるので、この時点で色々とおかしいと感じる。
MTurboReverb(フル版)の機能として、IRファイルとして出力したり、IRファイルファイルを解析して反射音をアルゴリズムで再現する機能がありますが、いずれも完璧なものではないです。マニュアル8ページでも再現性が疑わしいものであることが明記されています。
IR button lets you generate impulse response file, which approximates what the plugin does. You can use that in various IR players,
including some hardware. Please note that any dynamic/modulated/somehow changing in time behaviour cannot be captured by an IR file.
でもそれはMTurboReverbがダメなリバーブだということではありません。
普通に使いやすく、「これで良いんだよ」というリバーブ音に素早くたどりつける優れたワークフローを提供してくれる良い道具です。
気が向いたらMTurboReverbについて書きます。特に書くこともない普通のリバーブ、と言ってしまえばそれまでですが。
・いつものMeldaっぷり。過剰設計
なお、買うならLE版で十分です。
自分が狂信的なリバーブ愛好家であると自認しているならフル版を買いましょう。完全に頭がおかしいレベルのリバーブを手に入れることができるはずです。私はそういう機能に興味は無いのでLEで版のみを所有しています。
■勘違いしていた人は悔い改めよう
そこに書かれている言葉を盲信してしまうタイプだと自覚し、ちゃんと道具の性能をチェックする癖をつけましょう。
メーカーが「世界最高」「最新」と言っていても、それは広告でしかありません。
「PRO」と書いてあっても、全てのプロが使っているわけではありません。