Cubaseの編集履歴機能について。なお、私はこの機能をバグチェック以外ではほとんど使っていません。
(2020年7月9日)
■編集履歴
ショートカットも同様の場所にあります。頻繁に使う人は登録を。
これを画面端に表示させておくと、操作の誤爆をチェックできます。
その時に押したキーも記録されていくので、キー入力チェッカーとしても使えます。
ショートカットやマクロを導入し始めた頃には効果的かもしれません。逆に、慣れすぎて意味不明な誤爆をした時に瞬時にチェックすることもできます。
ただし、実行されたショートカット/マクロによる具体的な編集内容については記述されません。「このキー操作が実行されたよ」としか表示されません。上画像を確認してください。「W+Alt」「Q+Alt」としか表示されません。(なお、どちらもナッジ移動操作です。)
・ミキサー履歴
なおミキサー編集履歴では記録されない項目もあります。
何が表示されないかはここでは割愛します。
ためしに履歴を表示した状態のまま、いろいろな操作をやってみれば「あー、これか」と理解できるはずです。
不完全な機能だということを知りましょう。
■ショートカット場所
「編集フォルダ」です。
ミキサー履歴は「MixConsole 履歴」フォルダです。
なお、”MixConsole”の単語区切りスペースは取扱い説明書等で表記ブレしています。検索時には”MixConsole”と”Mix Console”の両方を検索しましょう。
・英語名?
Steinbergはドイツの会社です。つまり初期はドイツ語で開発されている可能性が高いです。もしくは英語で開発されています。
なので、日本語にローカライズ(翻訳)される時に、表記ブレが起きています。ローカライズのミスはあちこちに散見され、日本語版Cubaseの使いにくさの原因のひとつとなっています。
拙著『Cubaseカスタマイズの教科書』でも少し愚痴を書いているとおりです。もし、Cubase関連の情報が日本語検索で見つからなかった場合、Cubaseを英語版で起動し、正確な英語名を調べてみたほうが早いです。
この問題についてはヤマハに「GUIのローカライズに対して改善提案があるんだけど」と言ったことがありますが却下されています。他、個人的な繋がりで「もしやるならSteinbergに直接口利きするけど、どうする?」と言われたこともありましたが、その時はこっちが面倒な気分だったのでやめてしまいました。さーせん。
この辺は開発のフットワークが良いFL Studioなどの方が良好だなぁと感じます。フォーラムに書くだけでチーフが反応してくれるそうです。
■MIDI Monitor
編集履歴の仲間。接続チェックツールとしてたまに役立ちます。
各種トラックのMIDI Insertエフェクトとして立ち上げます。
おそらく世界で最も多く使われているケースは、サステインペダルの接続チェックだと思います。
■愚痴と解決策「世の中に不満があるなら自分を変えろ」
プロジェクト/エディターに対するundo/redoと、Mix Consoleのものを統合する機能があればなぁと思います。
上の説明を見てのとおり、2系統の編集履歴は同時に扱うことができない上、表示方法もまったく異なります。
通常の編集履歴をインスペクターに表示することができるだけでも統一感が出るはずです。この辺のデザインセンスは壊滅的だと言わざるをえません。
また、トラックごとの履歴もあれば、他のトラックに影響を与えずに「このトラックだけあの時の状態に戻したい」という操作が可能になるので、ワークフローは大幅に改善されるはずです。
まぁこういうことは愚痴を言っても何も改善されないので、自分自身のワークフローを見直すべきです。
よくこの手の「Cubaseはクソだ、アップデートでここが変わって欲しい」という声がありますが、全く無意味です。掲示板やブログ、Twitterなどで発言して「開発者がこれを見ていたら変えてほしい」など何様だとしか思いません。
目の前にある道具がどのように使われることを望んでいるか?
開発者はどういう使い方を想定しているか?
ということを常に想像するべきです。
DAWでの音楽制作では多岐にわたる操作を行うことになります。思いつきであちこちやっていると、現時点での編集履歴の機能では追いつけません。今はどの項目で編集し、終わったら次に何をするか。そういうワークフロー計画こそがDAWで最も重要です。
編集履歴機能の不備を嘆きたくなったなら、自分の作業手順を見直すチャンスです。
■関連記事
eki-docomokirai.hatenablog.com
eki-docomokirai.hatenablog.com
eki-docomokirai.hatenablog.com