■概要
各楽器の音域については、音域の特性についても(大雑把ですが)まとめられています。
実際の曲での、様々な場面でどのような構築が行わているか詳細に解説されています。それらを抽出した多種多様な和音構築方法など、非常に緻密な解説がなされています。
■リンク先
日本語版は1巻のみ。
principles-of-orchestration.com
原語版。画像PDF。
Principles of Orchestration (Rimsky-Korsakov, Nikolay) - IMSLP: Free Sheet Music PDF Download
その英語翻訳版。画像PDF。
Disclaimer - IMSLP: Free Sheet Music PDF Download
・英語翻訳版
英語版。2巻もあります。テキスト化済み。
R.コルサコフの弟子、マクシミリアン・シテインベルクによる1922年の英訳版と、一部修正したものだそうです。明らかな語字・誤表記については修正されています。(修正箇所も分かるようになっています。)
すべて英語で書かれていますが、気になった部分を確認するだけなら、それほどの英語力は必要無いでしょう。文章はテキストデータなので、自動翻訳にかける手間も最小限で済みます。
必要な箇所はハイパーリンク化、オーディオデータもあるので学習は捗るはずです。
■ぼやき
各楽器の音域の資料として使われることがありますが、個人的な経験上、この本で解説されている音域の扱いには大きな異論があります。なぜならトッププロ奏者だけを対象としたものだから。
トッププロと言っても、音楽でメシ食ってるとかそういう低レベルの話ではなく、国際レベルで一流と言えるオケ水準の話。
なので、この本で書かれている知識を、すべての楽器奏者にとって当然のものとして運用してしまうと大変なことになってしまう。
あくまでも世界一流の音楽大学で学ぶ人と、彼らが世界に羽ばたいた後に使う知識だということをお忘れなく。
さらに言うなら、当時の一流どころのオケに要求される水準は異次元レベルでした。(しかも当時のソビエト・ロシアのオケ、と言えば分かる人には分かるでしょう。)
なんと言っても100年前の本です。
その後、音楽を演奏する人は圧倒的に増えました。
そういうアマチュアを対象とした音楽もあります。
今の我々が本当に身につけるべき管弦楽法は、もっと別のものになってきています。