Cubaseで時間指定のある曲を作る際、私はこういう管理方法をしていますよ、というお話。短い記事です。
(2020年3月30日)
■はじめに
意図的に書いていないポイントがあります。
ちょっと考えて応用すれば、この「リージョンものさし」がいかに便利なツールになるのかを理解できるはずです。我々の暮らす三次元世界はタテヨコと奥行き、そして時間という寸法で構築されています。
■1,タイムディスプレイを使う
タイムディスプレイを大きく表示しておくと何かと便利です。
Cubase9系での場所は、スタジオ>その他のオプション>タイムディスプレイ。
時間指定のリテイクや、他人の曲のチェック、添削など、何かと多用している地味な機能です。
■自作曲の時間管理
タイムディスプレイとメモをにらみながらやるより、空のMIDIトラックを用意した方が良いと思ってる。
まずMIDIトラックを立ち上げる。(別にインストでもオーディオでも何でも良い。)
ルーラーを小節表示から実時間表示(秒)に変える。
曲の指定時間までリージョンを書く。今回は4分。
ルーラーを小節に戻す。
これでひと目で分かるものさしが出来上がった。
「そろそろエンディングに向かわなきゃ」とか考えなくても良くなる。
こういう「ものさし」 を設置しておくだけで色々な気づきを得られます。
音楽は時間の芸術ですし、この世は時間に支配されているのですから。
・応用
曲の展開タイミングや、バウンス時の前後の空白時間にも使える。
曲アタマに0.5秒の空白を付け忘れたり、曲終わりのリバーブの消えるまでの時間をきっちり指定できるので、地味だけど非常に便利。
作った後で全体ストレッチをして尺に収めたい時にも超便利。
ストレッチ時など、ものさしに対してピッタリ合わせたい時にはグリッドを「イベント」にすれば完璧に合う。
空白MIDIトラックで曲の時間管理をするのは、漫然と長いイントロを書いてしまう人とか、90秒尺アレンジをしなきゃいけない人とか、需要はおおいにあると思ってる。
・複数のルーラーがあるが
たしかに複数のルーラーを設置し、1つを実時間表示にすれば良いです。
が、画面を縮小しているとルーラーの目盛りは省略されてしまいます。
なのでリージョン配置の方が正確な情報を瞬時に得られるから有利なんです。
・番外。イントロ尺の話
なお、先日の海外レポートでは「イントロは5秒だ!」とのことです。サブスク時代には長いイントロなだけで、すぐに次の曲にスッ飛ばされるという報告がありました。
イントロをだらだら書いてしまう人は5秒くらいのものさしを置いてダイエットしてみてください。
個人的には5秒どころか、最初に鳴った瞬間の質感だけで判断されているので、実質1秒未満だとさえ思っています。