無料のラウドネスメーター「dpMeter4」がアップデートしたので記事にしておく。総評としては「かなりよく出来ているけれど、イマイチ」です。
(2020年1月4日)
■入手など
無料です
■必須設定項目など
SYNCをオン。DAWの再生停止に同期します。
REF LEVELを-14。ターゲット音量です。現時点で事実上の標準と言える-14で良いと思います。
OFF SETお好みによってオン。ターゲット音量に対する上下差で表示されます。
・サイズ変更
プラグインの表示サイズは自由に変更できます。
・表示モード
左上のMODEで3系統の表示が可能です。
それぞれ表示される項目が違います。
画像はRMS、EBU、DIALの3つを同時に使用した時の表示差の例です。
現時点ではDIALのIntergratedとRangeが表示できないバグがあるようです。
一番右のRMSだけがCrest factorがあるので使いやすいでしょう。でもLU Rangeが無いのでいまいち。
あと、6chいらない。
それぞれの窓を選択して並べられれば良いのにね。
普通に音楽を作っているだけなら画面端でShort termとCrest factor、Intergratedだけ出ていてくれれば事足りるでしょ?
設定項目をちょっと変えて、使いやすい状態にしたらプリセット保存するか、DAWの機能でデフォルト化しておきましょう。
プリセット保存は3系統すべてが一括で保存されます。
■時間軸で表示できる方が良いよね
DAW上で使用するラウドネスメーターに求められるのはただ1つ。時間軸で表示できることだと断言できます。
下は私が現時点でメインに使っているToneboostersのラウドネスメーター(有料。Bustoolバンドル内。)
short termで測った場合、Aメロでは丁度良いけどサビでは大きすぎるということは良くあります。そういう普通の音楽の調節をする時には時間軸での表示は絶対に欠かせません。
そもそもラウドネスという音量規格自体が過渡期なので一概には言えませんが、現時点ではIntergrated(曲全体での計測)で-14にしろとか-24にしろとかいう状態ですが、これは音楽的ではありません。音楽的にチェックするべきはShort termとの両立に他ならないです。じゃないと「Intergratedでは適切だけど、音楽的におかしい」仕上がりになってしまいます。
そういうチェックのためには単一の数字で出るよりも、時間軸の方が圧倒的に良いのは言うまでもありません。
これはマスタリングだけではなく、アレンジとミックスの工程でも曲中の音量の遷移をチェックできるのでとても有益な目視チェックです。
■総評はいまいち
マスタリング用途で必携なのは、同社のラウドネスメーターではなくISOL8ですよ。
モノチェックやローファイチェック、帯域分割チェックができる最高のツールです。
過去記事で詳しく書いているので暇人はどーぞ。
eki-docomokirai.hatenablog.com