EQの使い方は国内DTM情報のほとんどが根本的に間違っています。 EQは音を自由に変えて遊ぶ道具ではありません!
(2019年7月26日更新)
■元記事
・The 11 Most Common EQ Mistakes to Avoid
https://sonicscoop.com/2018/12/27/the-11-most-common-eq-mistakes-to-avoid/
今までにも当ブログで数回紹介しているRob Mayzes氏による記事です。
「EQはこう使え」ではなく「こういう使い方をするな」という内容です。
・視覚に頼るな
原文では題名が「パラメトリックEQだけを使用するのは間違いである」となっていますが、解説の内容は、
I wanted an EQ that wouldn’t make me worry about how my decisions looked and kept me focused on how they sounded.
「見え方を気にせず音に集中しよう。」となっています。
私のブログもそうですが、往々にしてスピーディに制作された個人の記事では題名と内容が一致していないことがあります。ちゃんと中身を読むようにしましょう。
その他の10項目は以下のようになっています。その多くが誤解を招く不適切な題名になっているので気をつけましょう。
約補すると次のようになります。
- 耳を使いましょう
- EQを掛けすぎないようにしましょう
- カット方向だけではダメです
- 明確な目的のためだけにEQを使いましょう
- グループバスでのEQも積極的に使いましょう
- ソロで聞きながら整えても無意味です
- 細かすぎる加工は無意味です
- 使いやすい少数のEQだけを使いましょう
- 自動音量マッチングEQを使うのをやめましょう
- 魔法の数字、プロの秘訣があると先入観を抱くのをやめましょう
内容と理由などについては原文を読んでください。
これらの殆どが日本国内で流通しているMIXのTIPSと真逆であることに気がつく人もいるでしょう。
初心者が行っている伝言ゲームに巻き込まれたり、新製品・新機能の広告記事に踊らされないように気をつけましょう。
ネット記事にはクソ資料が多いです。
その多くは精密な数値と多くの画像で装飾されています。が、中身がトンチンカンな内容と言わざるを得ません。また、そういうサイトの受け売りをする初心者同士の伝言ゲームが横行しています。
初心者がクソ音になる理由のほとんどが、そういう記事の誤情報に騙されているからだと断言できます。
eki-docomokirai.hatenablog.com
簡単に入手できる美味しそうな情報は、その全てを間違いだと思って良いでしょう。
似たような記事がこちら。Jason Moss氏の記事。
共通する内容が多いです。
- 3dB以下の細かいEQだけではダメ
- なんでもローカットしすぎないように
- ハイローだけではなく中域をちゃんとやろう
- 目的なく無意味なEQ加工しないこと
- ソロで聞かず他トラックを聞きながらやろう
- バスに頼らず個別トラックを丁寧に処理しよう
- タイミング位相がずれたまま開始してはいけない
- エフェクトの順序をちゃんと考えよう
- EQの前に音量を処理しよう
- DynEQで録音物のばらつきを整えよう
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■レッスンの案内
ミックスの有償レッスンを行っています。
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