eki_docomokiraiの音楽制作ブログ

作編曲家のえきです。DTM/音楽制作で役立つTIPSを書いています。

当ブログ記事の引用・転載等について

私のブログに限らず、「引用」は許可を得なくても行えます。何の問題もありません。ただし、引用には引用のルールがあります。

知りたいなら調べましょう。調べる気が無いならやめましょう。

 


■些細なことから学ぶ

著作権、引用・転載については学校、学科によっては学生時代に教わっているかもしれません。仕事上で必要な人は職場で教わっていることでしょう。

作文、小論文、夏休み自由研究、大学の研究論文などの書き方を丁寧に教えている先生なら、小中学校でも教わる機会があります。私は中高で著作権について少し教わり、大学ではレジュメや論文執筆の際のルールとして教わりました。

 

仕事の中で「それはダメなんだよ」と教わった人もいるかと思います。

「怒られたら消せ」という消極的な方法を教わった人もいるはずです。

思い返せば「アレは厳密にはNGだったんだな」と振り返る人もいるはず。

事実、すべてを厳密に遵守している人や会社は極めて稀です。

 

・限定された範囲での具体的なルールを知る

転載・引用にはちゃんとルールがあります。

そのルールに則っている限り、相手が「引用するな!」と言っても無効です。

 

すべての制作物には著作権があります。

著作権と言うとイヤな顔をする人が多いですが、実はちゃんとルールを守ってさえいれば、かなり自由に使えることを保証するための法律でもあります。

www.bunka.go.jp

 

topcourt-law.com

 

かんたんにまとめつつ、注意点を書きます。

  • 引用に許可は要りません
  • 引用がメインコンテンツになってはいけない
    (少しの引用+圧倒的に多くのオリジナルならOK
    (ほとんどが引用+1行コメントだけだとNG
  • どこから引用したのか明記する
    (ブログならURLを明記、書籍なら著者名、出版社名などの情報)
  • 内容を勝手に変えない※
    (※悪意のある部分引用、ツギハギで内容を歪める行為は慎むべきです。)

 

・好きか嫌いかは関係ない

適切なルールに則っているならOKです。

感情的に「俺はお前が嫌いだから、俺の文章を引用するな!」と主張しても、それはなかなか通りません。

 

著作物ではないけど、違法駐車の話が一番わかりやすい。

cosmetic-tsuruya.com

手作り看板に「違法駐車は罰金5万円な!」と書かれていても、支払い義務は無いですよ、という良くある話。

 

これと同様に、「勝手に文章使うな!」も通らないことがあります。

著作物を世に出すということは、引用されるということです。

 

ちゃんと法律を理解しているなら警告文に拘束力が無いことが分かるのでりますが、普通は「あ、なるほどね。やめておくよ。」と敬遠するものです。

すべてが法律で動いているわけではありません。法律が力を持つのは、法律で勝敗を明確にするぞ!となった場合だけです。

道路を斜め横断したら違法だから衛生レーザーで狙撃される、というものではありません。

 

著作権のあるものを勝手にコピーしたら、謎の巨大組織がエシュロンを使ってインターネッツを監視していて、あなたを逮捕しにくる、というものでもありません。

 

・コピーライト(C)©のこと

コピーライト(C)©は実はあっても無くても良いものだったりする。

ferret-plus.com

上で駐車違反の話をしたのとよく似ています。

「駐車したら罰金5万円!」と書いていなくても、他人の敷地や、住居の出入り口付近に車を止めるのは常識的に考えてダメなことです。

 

そもそもすべての著作物は作られた瞬間から著作権が存在するので、「世界著作権管理機関」に届け出をしなければ権利を主張できない、というものではありません。

上リンク先で書かれているとおり、

コピーライトの表示があることで、このホームページは著作権に保護されているんだなという印象を ユーザーに与えられます。著作権で保護されていると知っていながら無断でコピーや転載をしようとは考えにくいでしょう。

 

「改めて言うまでもなく、コピーはダメだってことは知ってるよな?」という確認を行っているわけです。

酒タバコを買う時に「念の為質問するけど、まさかあなた未成年じゃないですよね?」と確認しているのと良く似ています。レジで確認していなかったとしても、未成年は酒タバコはNGです。あなたが未成年のように若々しく見えた、という意味はありません。

 

コピーライト表記があっても無くてもダメなものはダメです。

アレンジ楽譜などでコピーライトが書いてあるの「ちゃんと許可取って使用しているよ」という念押しです。

 

ただ、この考え方を逆手に取ると、あからさまな違法サイトを見ても「配信してるんだから当然許可取ってる正当なものだと認識していた」という理屈が成立してしまいます。

 

無くても良いけど、あったほうが正当性を主張しやすいし、トラブルが起きない。顧客の信頼を得やすい、ということです。

 

逆の例もあります。

ある会社が自社の表記名を間違えたコピーライトを使っていた、という面白い事例です。社名が間違っていてるから権利が無いわけではなく、違っていても書いていなくても権利は自動的に生じています。

 

フェアユース

著作権、引用・転載のルールに興味があるなら「フェアユース」という考え方についても知っておくべきでしょう。

business.bengo4.com

フェアユースは「法律」ではありませんが、法律をどのように扱うか?という運用の姿勢を表しています。

 

法律について、しっかりした人から指導を受けた事がある人はこれを知っています。

法律について、自分が都合の良い文言だけを引っ張ってくる人はこれを知りません

 

 

■引用と転載の違い

強調したい点は「引用と転載の違い」です。上リンク先で読んでおいてください。

 

著作権の引用とは?画像や文章を転載する際の5つの条件・ルールを解説 | IT・仮想通貨(ICO)に強い弁護士|【トップコート国際法律事務所:IT弁護士】

引用と似た概念に「転載」があります。「転載」とは、他人の著作物の大部分を複製・コピーして利用する行為のことをいいます。引用のレベルを超えたものが転載、という認識でオッケーです。

引用は、一定のルールを守れば、著作者から許可を得ることなく著作物の利用をすることができましたが、転載は、著作者からの許可がある場合のみ可能となります。言い換えると、転載は、著作者に無断で行うことは許されません。

もっとも、一定のケースでは、著作者の許可なく転載することが許されます。

具体的には、以下の3つは無断転載が可能です。

 強調部編者。

 

・当ブログの場合

例えば私がこのサイトでやっている「翻訳記事」は、許可を取っているものと取っていないものがあります。その違いは「大部分が翻訳情報だけになっているか」「ほとんどが私のオリジナルか」です。

カテゴリ名は「翻訳記事」となっていますが、記事ごとに異なる扱いをしています。

 

プラグインの使い方の話も同様です。説明書をそのまま写したレベルのものと、自分で実際にどのように使っているかを紹介しているものでは、著作権的には扱い方が違うということです。

 

許可が必要なものは事前に許可を取っています。「私のブログであなたの記事を紹介したい。URLはここ。」という感じで連絡をしています。

 

より正確な基準を知りたい人は著作権を勉強してください。

もし異議を唱えられた場合、「この法律に則っているから問題は無いですよ」と反論しましょう。

もしくは平謝りに従いましょう。「めんどくせー奴だな、消せば良いんだろ消せば」という態度もある意味正しいです。

 

・分からないならやめとけ

なんだか分からない、自分で勉強する気も無い、詳しい人に頼むのも面倒くさい。

そう思うならやめておきましょう。

「コレはどうなの?」と疑問に思ったなら自分で調べましょう。

調べて分からないならやめましょう。

不正な転載・引用によって罰金等の損害を被るのはあなたです。アドバイスした人に責任はありません。だから、他人に質問して「あっそう、OKなんだ。」と考えるのはダメなんです。

 

 

 

 

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■個人的にあったこと

過去にこのブログの記事を「まるごと転載したい」という旨の連絡があったのですが、非常識な応対でした。

おそらく他にも大量のサイトに対して同様の連絡をしていたのだと思います。

途中から連絡内容が常軌を逸した雑さのため、以下略。

 

 

 

・当ブログは適切な引用・転載ならOKです!

私のコンテンツに価値があると認めてもらえていることは喜ばしいことです。

しかし、それを「横取り」するかのような態度の人がいるから「無断引用を禁ず」と書いているわけです。

法治国家における普通の方法で、普通に引用・転載をするなら、私はそれを止めることはできません。

 

可能であれば引用後に「この記事を引用したよ!」と連絡してもらえれば円滑でしょう。そこは法律ではなく礼儀、常識の問題です。

私は海外記事を転載する際、事前に許可を取り、その上で「こんな記事になったよ! DOMO ARIGATO!」とお礼をしています。(実際にはわりと長めに謝礼を書いています。ヘタクソな英語なので「英語下手なんだけど読める? / 読んでくれてありがとう!」と書き添えています。)ビジネスライクになりすぎず、ユーモアも大事にしてコミニュケーションをしているつもりです。

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