eki_docomokiraiの音楽制作ブログ

作編曲家のえきです。DTM/音楽制作で役立つTIPSを書いています。

ハーモニック・メジャー・スケールって何よ?好奇心を満たすための検索方法

質問メール返答の続編です。が、このシリーズを続ける気はありません。相当ソフトな対応をしていると肝に銘じてください。次はありません。

なので、この記事はハーモニックメジャーについての説明ではなく、ネット検索方法について説明する記事です。

 

 


■ハーモニックメジャーって何よ?

質問の内容はハーモニックメジャースケールの詳細についてでした。

  1. 各モードの名前
  2. 各ダイアトニックコード
  3. 使用したコード進行
  4. できた背景

を教えてよ!とのこと。

 

正直に言うと私は「ハーモニックメジャー」という名前を聞いてもピンと来ません。

が、何十年も音楽をやっています。仕事でも何ひとつ困ったことはありません。

 

 

この記事のタイトルを見て「ハーモニックメジャー!?知らねえよ!役に立つのか!?クリックして読んでみよう!」と思った人は残念でした。普通の音楽では全く必要無い、マニアックな創作系スケールでしかありません。

今すぐこのタブを閉じて基礎の和声でも勉強してください。

 

実学と雑学

音楽の知識でも、一般的な音楽をやっている限りは必要とされない知識が多くあります。

長年音楽をやってきていますが「えー!?ハーモニックメジャーも知らないでプロ名乗ってるんですかー?プークスクス」と笑われたこともありません。

 

楽器の名前を全て知っているか?と言われても、知らない楽器の方が多いと思います。その楽器用のスコアを作ってと頼まれてから楽器のスペックを調べることさえあります。

  • ほとんどの状況で必須となる知識
  • 使える場面が皆無な「どうでもいい知識」

この2つに分けて勉強を進めた方が良いと思うんです。。

 

近年良く耳にするようになったマイナー楽器の名前として「ブブゼラ」「ディジリドゥ」「キハダ」「ハーモニウム」「メロトロン」「バンドネオン」などがあります。

しかし、マイナー楽器の名前を覚えるよりも、もっと優先的に勉強するべきことがあるはずだと思うんです。

 

つまり、ハーモニックメジャーというのは音楽の実務で必須とされるものではなく「個人的好奇心」でしかないです。

 

マイナー知識を持っていると物知りっぽく演出することができるかもしれませんが、そんな知識は雑学でしかありません。

 

どうでも良い知識の数によってマウンティングしてくる人が多くなってきているなぁと感じます。惑わされないで、本当に学ぶべきことを重視するべきだと思います。

 

とはいえ、好奇心でいろいろ気になってくることがあるのも事実ですし、講義をする準備としてそういう雑学的などうでも良いレベルの情報を網羅する必要が出てくることがあるのも事実です。(過去にはサリュソフォーン楽器群などについて調べていたことがあります。)

 

そういうマイナー知識はちょっと調べた程度では出てこないことがほとんどです。どうしてすぐに見つからない情報かというと、情報を発信している人が「こんな情報を広める意味無いよな」と考えて添削しているからです。

どうしても調べて知りたいなら、相応の努力が必要になります。

 

なお、このセンテンスの表題として「実学」という言葉を使いましたが、そもそも音楽というもの自体が実学ではないです。専門的、あるいは趣味的なものです。

そういう狭い領域でさらに「虚学・雑学」なマイナー要素に興味を持つとなると、どんだけマイナーなんだ、ってことです。

 

ググレカス

ネット検索するのは当然の行為です。

少なくとも英語検索くらいは習得するべきです。英語ができない?いや、全然できなくて良いから。まずは日本語を英単語に翻訳できるようになれば良いだけだから!

 

正直な所、今回質問をしてきた人が、質問する前にどのくらい調べたのか疑問なんです。ハーモニックメジャーというマニアックな音楽用語に興味を持っているのに、どうしてそのスケール(=ダイアトニック)すら知らないのか?

 

「検索しよう」と思っていれば、質問のメールを書く時間で検索できるはずなんです。

だから今回質問してきた人は、

  • 「マニアックな情報の上っ面ばかり仕入れるタイプ」
  • 「疑問を自力で解決することを知らないタイプ」

 だと推測しました。いや、確信しました。

 

なので、「魚を売る」のではなく「釣り竿を売る」ことにする。

 

 

・質問する前に何しました?

今後は自分で疑問に思ったことはまず調べ、それから他人に質問するように心がけて欲しいと願います。

 

良い答えを得たいなら、

  • 「自分がどのくらい調べたか」
  • 「今どのくらいできるか」

を明確に伝えた方が、より良い答えを得られるからです。

 

会社組織にもよりますが、これをやらないでいきなり上司先輩に質問をしていると怒られます。

 

なお、私の過去の師匠は「時間がもったいないから、疑問があったら自分で調べないですぐに質問してきてね!」と言っていたにもかかわらず、数回質問したら「お前はなんでも人に聞きすぎる!」と怒っていました

私はこの理不尽に対して「いや、時間の無駄だからすぐに聞きに来るように言ったじゃないですか。」と返したら「あれ?そうだったっけ?でもねー(以下略」と言い訳されてしまいました。

他人に質問をするというのはそういうことです。

 

相当ソフトに対応しているということを肝に銘じてください。次はありません。少なくとも無料では返答することはしません。

 

・検索の方法

ネットを使うなら検索は基礎スキルです。

1日10分で良いので検索の練習をしてください。

 

googleで「harmonic major modes」と打ち込みます。

単語の間にスペースを開けておくと、複数の単語で検索できます。基本です。他にも「AとBは含むが、Cは除外する」という検索など、いろいろできます。

https://www.google.co.jp/search?ei=q8COWoL6I8GF8wW0pYzABA&q=harmonic+major+modes&oq=harmonic+major+modes&gs_l=psy-ab.3..0i7i30i19k1j0i19k1j0i30i19k1j0i10i30i19k1j0i5i30i19k1.1213030.1214238.0.1214625.7.7.0.0.0.0.266.834.0j3j1.4.0....0...1c.1j4.64.psy-ab..4.3.639...0i13i30i19k1j0i8i13i30i19k1j0i4i10i30i19k1j0i13i5i30i19k1j0i13i10i30i19k1.0.qtXiB8vPQR0

という表示になるので、上から幾つかのページを参照してみてください。

 

すると、
http://www.jazzguitar.be/forum/theory/1208-harmonic-minor-scale-mode-names.html
というフォーラムが見つかり、運営者による返答の中ゲイリーケラーの本が紹介されています。

 

日本語訳も出ていますが、私はこれを見たことはありません。

tsutaya.tsite.jp

また、そのものズバリのPDF論文もすぐに見つかりました

www.academia.edu

このPDFは良いPDF資料でテキスト化されています。すぐに内部検索ができます。

Google翻訳を使って翻訳してみてください。

translate.google.co.jp

 

なので、質問した人がその好奇心を満たすために必要なのは、他人に質問することではなく、まずはネット検索のスキルと最低限の語学力を身につけることだと私は考えます。

 

私自身は語学力は低いです。一般的な高校大学を卒業した程度でしかありません。

が、中高生の頃から自力で歌詞の翻訳をやったり、行ける範囲で最も大きい図書館に行って論文のコピーを取ったりはしていました。それは大人に聞いても教えてくれなかったからです。

 

なお、それ系の調査で一番すごかった人は、趣味の「古いコンピューターゲーム機収集と修理」で必要な知識を身につけるために、自力で回路図を読み、廃番パーツを入手するために英語はもちろんドイツ語とフランス語、中国語を独学で学んでいました。日本で作られたゲーム機でも国内にパーツは無く、同等性能のパーツが外国にあることを知り、安いバッタモンのコピーが中国では生産されていることを知ったからだそうです。

氏は工業系の学校でも仕事でもなく、海外を扱う仕事をしているわけでもありません。100%趣味で好奇心を満たすためだけです。氏にとってその全てが「ゲーム行為」なのだそうです。

 

■自動翻訳はまだまだ発展途上、しかも……

現時点での翻訳サービスは「音楽用語に特化しているわけではない」ということを絶対に忘れないでください!

 

将来的には翻訳の設定項目が「何語から何語へ変換」だけではなく、「どの分野として読み取る」という要素が追加されていくはずです。

工業、プログラミング、育児、政治、音楽、モータースポーツ、ポルノなど、分野によって同じ単語でも異なる意味と文脈があります。

そういうことを適切に読み取って変換できる時代になるまでは、私達ひとりひとりが「翻訳サービス語」を適切に読解する能力を身につけておく必要があります。

 

・専門用語の翻訳は不可能

現時点では音楽専門用語でも一般的な分野の英単語として翻訳されてしまうので、うまく読み替える能力を鍛えておくことが絶対に必要です。

近いうちに専門分野ごとに特化した翻訳が行われるようになるでしょう。

しかし、現時点では私達一人ひとりが努力する必要があります。

自動翻訳が完璧じゃないからクソなのではなく、クソの中からダイヤを見つける努力が必要なだけです。完璧じゃないものを批判して優越感を得たいタイプの人には絶対にできないことでしょう。それは完璧主義でも何でもありません。ただのクソ批評家です。

 

過去に発生した面白い翻訳は「ping-pong delay」が「卓球遅延」とか、「attack time」が「攻撃時間」などです。そりゃそうですよ。音響エフェクターの分野ならピンポンディレイは当たり前のものかもしれませんが、音楽の専門家であるプロのバイオリン奏者に「ピンポンディレイ使っていますか?」と聞いても「は?」と言われるだけですから。

エフェクターを日常的に使っている人じゃないと「ピンポンディレイ」を適切に翻訳できないのは当然です。「attack」なんて単語を使うのはスポーツかコンピューターゲームの方が一般的でしょう。「attack time」だけを見て「これはエフェクターの話だ」と即断できる人の方が圧倒的に少ないということを自覚しましょう。

 

最近話題に出てくる「AI」のまだまだ現時点では雑学やSFの空想でしかなく、「AIがあれば仕事の殆どは自動化される!」なんて吠えても、Google翻訳が音楽用語にまるで対応していないのが実情です。

AI研究の専門家でもないかぎり、AIの話は雑学でしかなく、興味を持っても、それを前提とした世界を論じても、空想でしかないんです。今、現時点で、自分にとって必要なスキルを習得するのが「実学的」です。

 

Youtubeのリアルタイムテキスト表示と翻訳がなかなか良い性能になってきています。専門用語は適時読み替えて理解する必要がありますが、なかなか良いレベルまで来たと感じます。

 

 

世界がもし100人の村だったら

世界がもし100人の村だったら』という文章があります。

grapee.jp

もし「ハーモニック・メジャー」が音楽的に実学だと主張したいのであれば、企業や個人の音楽関係者100人に質問して回ってみれば良いんです。

「そちらの音楽の授業ではハーモニックメジャーを教えていますか?」と100人に聞いて、半数以上が「もちろんハーモニックメジャーを教えています。音楽の基本ですから知っておかないと幼稚園のピアノ伴奏すらできませんよ。」「当社のリコーダーはハーモックメジャーを基本とした設計です。」「ピアノの白鍵をハーモニックメジャーに調律しています。」となったのであれば、ハーモニックメジャーは実学的だという調査結果になるでしょう。ねーよw

 

マイナー知識に興味を持つのであれば、相応の調査スキルを身につけることを強くおすすめします。

 

が、そうして得た知識のほとんどは一生役に立ちません。

 

メジャーとマイナーを覚えたら基本のコード進行を覚える。

そしたら和声をやれ。和声を。

 

もし世界が100人の村だったら、ハーモニックメジャーを絶対不可欠だと思っている人は1人にも満たないと思います。

そこに興味を持つのであれば、他の99人に質問しても「欲しかった答え」は得られないでしょう。村を出よう。外の世界は自由だ。

 

■理論によるオリジナリティ

ハーモニックメジャーなどのマイナーなスケールは「教科書に書いてあったから使ってみた」という種類のものではありません。

ある程度以上に音楽を勉強してきた人なら絶対に知っていることなのですが、「創作的なスケール」というものがあります。

 

私が創作系理論の専門家ではないので具体的なことは割愛しますが、この「創作系」にカテゴライズされる分野では、まず常識を疑ってかかります。

 

そもそも「ドレミファソラシド」という7音スケールが世界の基本なわけでは無いです。

世の中には「8音スケール」もあります。6音、5音のスケールなどもあります。そもそも7音であることを疑うべきです。

ピアノの鍵盤だけでは表現できない「微分音」を用いたスケールもあります。

 

たまに「全部のスケールをマスターした」と言っている人がいますが、スケールの数は数千とも言われています。

www.allthescales.org

なお、英語版Wikipediaでまとめられているスケールだけでも50はあるようです。

Wikipedia独自研究を発表する場所ではなく「出版済み書籍に書かれている」という根拠が必要です。)

List of musical scales and modes - Wikipedia

ともかく、メジャーとかマイナーだけではヨーロッパ音楽の主要なスケールをマスターしただけでしかありません。

 

だからと言って、アジアや中近東の音階までも網羅しようとしたところで、それらを全て正確な音律で演奏することが可能な楽器は存在しません。無理すればノンフレットの楽器ならなんでも演奏できますが。

 

創作的なスケールはテトラコルドなどを駆使し、一部の音を変更したりすることでいくらでも生み出せます。私も過去にゲーム用BGMでそういう曲を作ったことがあります。

 

創作的なスケールに対し、どのようなコードを割り当て、どのような進行を行うことで魅力的な音楽を構築できるか?ということについては独自研究が欠かせません。そういう領域において「答え教えて!」という態度は改めるべきでしょう。教科書は教科書でしかありません。

 

オリジナリティに必要なのは奇抜さだけではありません。「変わってるけど、これはこれで面白い!」と納得させる一貫性が無いと、「デタラメに音並べてるだけだろ。こんなのが音楽だと言うなら幼稚園児の方が良い」と評価されてしまいます。

「創作的行為」全般について理解を深めるために推奨されていているのが、音楽家だったとしても絵画を見たり、料理を食べたり作ったり、いろいろな経験をすることだとされています。下品なものだと自由奔放なセックスを体験することを含めての人生経験です。「五感を使って」とはそういうことです。

いろいろな分野における「オリジナリティと一貫性」を知り、自分の作品に活かすということです。興味本位やファションのためにいろいろな体験をするのとは根本的に違うということだけは忘れてはいけません。

いるよね。自分磨きのはずがファッションにしかなってない人。まぁそういう生き方の方が楽しいのは分かるんだけど、よく訓練された消費者だなぁと思う。マネできない。

 

■進化は衰退

逆に言えば、西洋クラシック音楽理論の歴史が物質化したものが「ピアノ」だということです。

世界史的に見て、ヨーロッパがヨーロッパ以外と接触した頃から「民族音楽すげー」的になり、逆に我々アジアでは「ヨーロッパすげー」となった、という事実があります。その他「黒人音楽すげー」もあります。この辺は個別の理論ではなく、世界史や音楽史の領域になってくるので、理論の教科書だけを買い集めても理解が進まないでしょう。

その後には録音の技術、録音されたものを電気的に音を加工する技術が登場してきます。この領域を深く学ぶためには「工業、テクノロジーの歴史」について興味を深めた方が良いでしょう。

 

道具と技術が交流して混ざり合い、安易な一発ネタがクソのように量産されました。

 

音楽理論的には「ドレミ」とか「ドミソ」、「G7 C」が『安易だ』『ケーデンスとかいう古臭い音楽』飽きられるという事態になり、いわゆる現代音楽が加速します。

現代音楽と言っても範囲が広すぎる(そもそも名前がアレですよね)のですが、要するに「ド+ミ+ソ」を鳴らしたら「ガキくさ」となったわけです。すごい雑ですが。

ヨーロッパクラシックの権化であるところのピアノは12の鍵盤ですが、その12の鍵盤さえも否定する一派さえありました。

 

こうして考えると、「ドレミ」な時点でヨーロッパ音楽の支配下にあるわけで、ピアノの鍵盤でどんなに考えてもオリジナリティには限界があったわけです。(「音楽理論なんてくそくらえ!」と言っている人がいますが、ドレミの平均律音階は長い年月で完成された理論の集大成です。ドレミを演奏した時点で理論を使っているということです。)

 

中略。

 

奇抜なら良し。

過去を壊しているなら良し。

そういう方針に偏りすぎた結果、いわゆる現代音楽は衰退しました。

料理で言うと「見たことも食べたこともない斬新な料理を作るぞ!」という風潮が加速しすぎて、完全にゲテモノ食いになってしまったわけです。

 

その生息エリアは映画音楽などの不気味シーンくらいでしょう。

無価値だったとは思いません。

 

「現代音楽なんて興味ねーよ」と思っている人でも、映画やアニメ、ゲームのBGMとして不気味な音による演出でドキドキしているわけですから、現代音楽の魅力をちゃんと受け入れているということになります。

 

 

■試行錯誤の末

中略。

 

いろいろな音楽を聞いてブッ壊れた斬新なサウンドを身に着けていくと、その弊害として、よくも悪くも「美しく安易なサウンド」に対する感性を失ってしまうことがあります。

ただオリジナリティと奇抜さだけを求めていると、現代音楽が窮したように、需要の無い(少ない)音楽になってしまいかねない。

 

音楽史的にも現代音楽を経て、今は「新ロマン主義」とも言われている。

この「新ロマン主義」をすごく雑に説明すると、「斬新さとエリート志向の複雑さの追求はもうダメだし、実際昔のアツい音楽(ロマン主義の時代)って良かったよね。」というもの。ロックの文脈で言えば「ギターとかダサいって言ってるEDMな奴らがいるけど、ギターとかバンドってやっぱり良いよね」というもの。EDMでもロック系のドラムサウンドとかギターの音入ってるのが出てきているでしょ?ってことです。

多種多様な音の波が混ざってできているのが音楽で、編成や理論も流行のうねりがある。若い頃に最新だと思っていたものが「おっさんくせーw」と言われてしまう。でもしばらくすると「80's、90'sのJPOP。ていうかJPOPって言葉が無かったころのってすげーよな。中森明菜とか。」となってくる。そういうこと。流行り物に文句言ってる暇があるなら好きなものを作れよ、作品が全てってこと。 

 

で、ほどよくヨーロッパ的+アジア的な音楽はこういう感じになる。

www.youtube.com

もしこれを12音で耳コピして再演奏させても、この魅力は全く出せない。

ボーカルの音程補正?なにそれ?って感じ。

 

次。

アニメの先入観とか好みを抜きにして、音楽理論的な耳で聞いてみて欲しい。

ほぼ同じ音楽性だが、古い日本語(ヤマトコトバ)の歌詞以外はおおむねヨーロッパなサウンドだと感じる。

4分からの女声ソロのアジア的な音律と、1フレーズ後に重なるのユニゾンのヨーロッパ的な音律が重なるミクスチャーが聞き所だと思ってる。 上の『あはがり』とは若干違うものの、概ね同じ理屈で作られていることがわかる。

www.youtube.com(時間指定再生)

 

同様の和声感はリオのオリンピック閉会式(2016年8月)での『君が代』で、より発展的な使われ方をされていた。
https://www.youtube.com/watch?v=sk6uU8gb8PA#t=1m36s

(※動画埋め込み不可指定なので別ウィンドウで開いてください。)

www.youtube.com(時間指定再生)

アレンジは三宅純 氏。

「こういう和声感を具体的に勉強したいから教えてくれ、どの本に書かれている?」と言われても、そんなことを書いた本は無いと思う。たぶん。しいて言えばブルガリアコーラス系の書法と言えなくもないんだけど、どうなんだろうね。もし興味があったらそっち方面に行ってみると良いと思います。私はそれ以上の興味が無いのでやりません。

もしやりたいなら、

https://scholarsbank.uoregon.edu/xmlui/handle/1794/13533(アクセス制限)

こういうのを読んでみると良いかもしれません。

これも検索で数十秒でゲットした情報でしかありません。

単に「Bulgaria harmony music」と検索し、数ページを当たっただけです。

Bulgarian Harmony: In Village, Wedding, and Choral Music of the Last Century - Kalin S. Kirilov - Google ブックス

 

 

上の動画にあるような作品は作った人が必死に創作的になって作り上げたものだろうから、作品を個別に良く研究してパクるしかない。そういうパクリの中でどうしても変質する部分がある。拾いきれない部分や、より発展的になって付け足したくなった部分が出て来る。

そういうのが良いパクリであって、時代を進めていくんじゃないかな?

 

そういう特殊な分野の音楽が本業じゃなかったとしても、模倣する能力を使ってそれらしさを打ち出していくわけです。教科書を買っても「この手順で組み立ててみましょう!」というEDMコンストラクションキットやプラモデルのようなものは存在しません。もし教えてもらったとおりの手順で音楽が完成するなら、これほどつまらないものはありません。(楽譜でさえそうです。楽譜には音符しか書かれておらず、細部をどう演奏するかは個々人が身につけてきた音楽解釈の能力によるわけですから。) 

学ぶ行為は学ぶ行為でしかなく、実行する行為とはほとんど関係ありません。

 

だからマイナー要素を学んで身につけようとする場合には、すでに体系化されたものばかりを望むのではなく、独自研究で突き進むのが「実学的」なんだと思うわけです。で、そのための能力を総合的に身につけていくのが本当の音楽の学習であり、それは一生かかっても終わりがありません。

 

「音楽を勉強しています」も大事だけど「作っています」の方がより重視されるのはそういう理由です。

私が「和声をやれ」というのはそういう願いも含んでいます。教科書の和声をやるのは入り口でしかなく、学習の場の話でしかありません。ご存知の通り和声に限らず学習の最終段階では「好きにやれ。今までやってきたことは忘れろ。」という指導があります。インプットだけでは音楽をやっていることになりません。

 

つまりアジアンスパイスの最高峰である「カレー」に、ヨーロッパが誇るフランス料理の技法「コートレット(カーツレッツ)」を載せたカツカレーが最高だということです。腹減った。 

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