eki_docomokiraiの音楽制作ブログ

作編曲家のえきです。DTM/音楽制作で役立つTIPSを書いています。

Pianoteq6の使い方

定番のピアノ音源「Pianoteq」を使用しています。

このたびバージョン6に有償アップデートを行いました。

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このレビュー記事はpianoteq.comからもThat is a very well written reviewだとお褒めの言葉を頂いています。めでたい。

(2018年3月9日更新。)

 

 

■この記事のスタンス

DTMでの打ち込みでの使用例です。

ピアノ練習用ではありません。

 

■6へのアップデート価格は€29据え置き

6は昨年(2017年9月)に発表されました。

アップデート価格が29ユーロだと通知されていて、すぐに買わないと値段が上がるのかな?と思い、メールで問い合わせをしました。

(メール引用)

29 EUR is the regular price for the upgrade to version 6. We have no plans to change that in the near future.

Regards, Niclas Fogwall Sales & support Pianoteq

(編者強調、改行編集)

29ユーロから変更予定は無く、据え置きだそうです。

 

ということだったので、製作中の曲も多かったので買わずに放置していました。

年が明けて2018年になって、ようやくピアノを使う曲が一段落したので6を導入しました。

 

・インストール台数など

くわしくはこちら(英文)

Pianoteq - F.A.Q.

1つのライセンスで3台のコンピュータまでインストールし起動できます。

不要になったコンピュータはサイト内のライセンス管理ページで削除し、新たなコンピュータへの追加インストールが可能になります。(Manage Activations)

 

Linuxでも起動できます。

 

ダンパーペダルの極性反転はPianoteq内部で行えます。

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・デモ版の制限

いくつかの鍵盤が鳴らない方式です。

有料音色のデモは時間制限で全く起動しなくなります。

 

■バージョン6総評

バージョン6になって大きなテコ入れがあり、音色が大きく変わりました。バージョン6での音色変化は、4→5の変化とはまったく比較にならないほど大きな違いです。6からは別の音源になったと言っても良いレベルで違います。

 

ただし、必ずしも「良い方向へのパワーアップ」だとは言い切れません。もし製作中の曲があるのであれば、安易にバージョンアップするべきではありません

 

ただし、旧バージョンと新バージョンを別の音源として立ち上げることができる親切設計なので、衝動買いしても問題ありません。

 

5→6(→6.1)は非常に大きな変更のため、過去の自作プリセットは全滅すると思って覚悟してください。仕方ありません。

6.0→6.1は微細です。

 

・V6.1系(2018年2月末)

音色が全体的に刷新されました。6.0.3と6.1.0は大きく異なります。

ややクローズ寄りで明るい印象になりました。

空間処理が新規テクノロジーの導入により変更されました。賛否両論のようです。フォーラムでの評価はこちら(Pianoteq 6.1 (Page 1) - Pianoteq user forum - Pianoteq forum)を見てください。

 

アウトプットオプションに「Sound Recording」モードが追加されました。たぶんクローズ寄りのマイクでのステレオセパレートです。

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6.0.3と6.1.0(≒6.1.1)は同じ6系なので別音源として共存できません。

もし6.0.3に戻したい場合は下を参照。

 

・旧バージョンへの戻しと注意点

ダウンロードできるインストーラー「最新」と「直前のメジャーバージョンのみ」提供されています。

 

・V5.8.1、V6.0.3への戻し

User Area(ログイン)

Pianoteq - User area

で、最新版の下にある一文の最後にある「click here.」を押すと、v5系最終盤のリンク。

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 同じページに「6.0.3」への戻しインストーラーも追加されています。

 

現在のリリースノート(Change history

Pianoteq - Change history

・その他のバージョン戻し情報

Pianoteq - Legacy instruments (PTQ)

 

オフィシャルへの問い合わせで教えてもらったV3系、V4系のレガシーインストーラー場所。他のバージョンについては教えてもらえませんでした。ユーザー情報が超初期版に紐付けされている人なら教えてもらえるかもしれません。オフィシャルに連絡してみてください。(アドレスはちょい下に書いてあります。)

v4.5.5: 
https://www.pianoteq.com/download?file=pianoteq_stage_setup_v455.exe

 

v3.6.8:( "Pianoteqプレイ") 
https://www.pianoteq.com/download?file=pianoteq_play_setup_v368_x64.exe

 

(上のスクリプトへのURLは末尾の数字を変更すると、異なるレガシーバージョンを直接DLできます。が、あまり変なアクセスかけまくって規制されても知らねーよ!)

 

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・問い合わせメール

stage(旧名play)の最も古いバージョンはv3系です。

もしそれ以前のものが必要な場合には、直接問い合わせをしてみてください。

問い合わせ先はsupport@pianoteq.comです。

これまで行った問い合わせは24時間程度で返答がもらえています。

 

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以下、Pianoteq全般について言えることを書いておきます。

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■Pianoteqって何?

国内販売を行っているMIで確認をどーぞ。

サンプル系のピアノ音源と違い、ストレージ負荷が皆無のモデリング演算で発音するピアノ音源です。

www.minet.jp

Pianoteq 6 – フィジカル・モデリング・ピアノ音源が3年ぶりのメジャー・バーションアップ。 | Media Integration, Inc.

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音のキャラクターについては賛否があります。良くも悪くもリアルであり、逆に、リアルじゃないからです。

 

ラウンドロビン?なにそれ食えるの?

モデリング音源にとってラウンドロビンなど不要です!

どんなに同音連打をしても全く平気です!

 

・ベロシティランダマイズは?

演奏用に主眼がおかれているため、ベロシティは入力されたとおり正確に演奏されます。

モデリングによる音色のランダム化が完璧なので、同じベロシティが連続してもそれほど違和感はありません。

しかし、ベロシティ±3程度のランダマイズをかけると非常に良い感じになります。

Cubaseの最上位版ならロジカルエディターで一発ですし、その他のDAWでもMIDI入力をランダム化する機能を使って実装することができるでしょう。

 

・メリット

優れている点は強弱のニュアンスが圧倒的に綺麗なことです。

特に弱奏での表現力は抜群です。

 

よく聞く一般的な評価としては、「良いピアノ専用鍵盤に接続し、サイレントピアノとして普段の練習に使用する」ための音源です。極めて軽量なのでノートPCと電子ピアノを接続して使用できます。

ベロシティへの反応が極めて良好で、これはサンプル音源とは比較になりません。モデリングならではの長所ですね。

が、MIDI打ち込み演奏用途でも素晴らしい演奏効果があります。

 

また、弦共鳴がシミュレートされており、特にダンパーペダル使用時に顕著です。

単音をサンプリングしただけの音源では絶対に出せない豊かな響きが得られます。

 

 

また、ノートオフ音、ペダル音も鳴らすことができるので、クローズな音が欲しい時のリアリティに大きく貢献します。

邪魔な場合にはそれらのノイズ音量を自由に調節し、オフにすることもできます。(右側のActionウィンドウにて設定。)

 

推奨されているピアノコントローラとして、

カワイ - Virtual Piano Controller - VPC1 - 河合楽器製作所 (VPC1)(15万円)

FLK High End KeyboardsLACHNIT)実売3000ユーロ(40万円+)

があります。

いずれもピアノ鍵盤としての完成度が非常に高いとされています。価格からお察しください。

 

電子ピアノに内蔵する音色は年々進化してきましたが、古いものは本当にチープな音色です。そういう電子ピアノでもPianoteqを接続することで蘇るかもしれません。

もし練習用の電子ピアノを購入する予定があれば、Pianoteqの使用を前提にしてみても良いでしょう。(ちゃんとMIDI接続できるかなど、事前にしっかり調べ、楽器屋さんにも相談してみてください。)

 

・デメリット

超低音と超強奏で音が不自然になります。

が、これには理由があって、そもそも最も強い音というのは文字通りハンマーで叩いたようなめちゃくちゃな強さを意味します。

 

 

ポピュラー音楽でガンガン鳴らす伴奏を行うだけなら、他社のピアノ音源の方が良いです。というか、そういう使い方なら付属音源に収録されているピアノ音源の方が音の「立ち」が良いことさえあります。私自信、JPOP系のアレンジではハリオンソニックのピアノを使うことが良くあります。

もしポピュラー伴奏用途でもうちょっと良い音が欲しい、ということであれば、今現在だとAddictive Keysがベストだと思います。

Addictive Keysはポピュラー伴奏用途に特化していると断言しても良いでしょう。「ポピュラー楽器群の中での音の立ち」が非常に良く、扱いやすいです。ただし、繊細な表現には向いていません。

 

 

■音色

Pianoteqの音色プリセットは非常に多いように見えますが、そのほとんどは内蔵エフェクトのパラメタの違いでしかありません

エフェクト部を無しにしてフリーズすることで、実質的にはスタインウェイのモデルDと、オリジナル音色のモデルKの2種だけだということが理解できるはずです。

 

上位モデルではモデリング音源ならではの様々なパラメタ変更やマイク変更ができますが、最下位モデルの「Pianoteq Stage」で十分すぎます。パラメタに手を突っ込んだところで、プリセットより良い仕上がりにはならないからです。(改造と改良は違う、という意味。)

ミックス目的で音を変えたいなら、手持ちのIRリバーブ等のエフェクトを駆使した方が良いはずです。

そもそも、どこまでいじくり回したところでPianoteqはモデリングです。実機ではありません。Pianoteqをいじっているだけで、実機ピアノへのマイキングを調整しているわけではありません。

 

チェンバロ、オールドピアノなど

チェンバロ、オールドピアノ、チューブラーベルなど、いくつかのクロマチック楽器が使用できます。(公式から無料ダウンロード。)

チェンバロはバリエーションが多く、BGM用途やポピュラー音楽へのアクセントとして非常に効果的です。これはおすすめ。

他、そのうち使ってみたいなぁと思いつつ全く使っていないのがツィンバロン(ツィンバロムCimbalom)です。ヨーロッパ、ハンガリーの民族楽器、古楽器なのですが、いい感じにエキゾチックで、刺激的な音色です。

matome.naver.jp

 

 

・追加音色

別売りでさらに作り込まれたピアノ音色や、エレピ、ハープ、マレット楽器などを追加できます。

デモでいろいろ試したのですが、わざわざPianoteq上で鳴らす価値を見いだせなかったので購入していません。

 

中でもハープは独特のGUI設計になっていて、実際のハープのペダル操作を模倣できるようになっています。

もし生演奏のハープ用の曲を作る必要がある場合には良いアシストツールとなるでしょう。

ただし、Pianoteqハープの音色はやや機械的で、室内楽的です。

大編成オーケストラでのハープに要求される高音強奏の出音はヌケが悪いので、ちゃんとオーケストラ音源のハープ音色を使用した方が良いです。あの「キンッ!!」という高音強奏は出せませんよ、ということです。

同様にポピュラー音楽で要求される明るいハープの音とも違い、ちょっとしたEQで持っていける音色ではありません。これもやはりオーケストラ音源用のハープの方が向いていると思います。場合によってはFM音源のハープなどの方があなたの欲しかったポピュラー音楽で聞くハープの音色かもしれません。

もしPianoteqのハープを使うなら、出せる音色に合ったアレンジを心がけるべきだと思います。中音域の豊かさ、強弱のニュアンスの自然さを活かした楽曲で使えば、オーケストラ音源に入っているものより良い結果を狙えるはずです。

 

 

・旧バージョンの価値は?

作家知人で「Pianoteqはバージョン2とかの方が良かった」と言っている人がいます。

そういう人が要求しているのは「ミックス乗り」の良さであって、ピアノの音としての良さではありません。

そういう人は今ならAddictive Keysを使ったほうが良いと思います。

 

 

・バージョン違いのインストールが可能

Pianoteqは旧バージョンを残したまま新しいバージョンを新規でインストールする方式なので、入れるだけ入れてみても良いでしょう。

DAW内でも「Pianoteq5」と「Pianoteq6を」

 

Pianoteqはバージョンの一番上の番号ごとに異なるインスタンスとして立ち上げることができます。

バージョン5とバージョン6の2台のピアノを同時に演奏できるということです。

 

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プラグインによっては古いバージョンに完全に上書きされてしまうものがありますが、その心配はありません。

 

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■重要な設定項目

Pianoteqは立ち上げたままの状態だとちょっと使いにくいです。

これはピアノの練習用に何も考えずに立ち上げてすぐ使えるようにしてあるからだと思います。

 

キャリブレーション」は本来は「電子ピアノ等の鍵盤の重さ」に適合させるための機能です。

もし良いタッチの鍵盤を持っているなら、その鍵盤でベロシティ127が出る強さがどのくらいの強烈な打鍵なのかを確認してみてください。ピアノタッチの鍵盤ならそう簡単に127なんて出ないはずなんです。

MIDI打ち込み用の鍵盤だと簡単に127が出ますし、打ち込みだと常に127にするのは簡単です。

でも、実際のピアノの最強音なんてまず出すことは無い(そもそも出せない)ですよ、というお話。

 

打ち込みの場合だとついつい127を安易に使ってしまいがちですが、Pianoteqで127をバンバン出すとおかしな音になって当然だということです。

サンプル系のピアノ音源のベロシティ127は、いわゆる「フォルテシモ」「音楽的に最も強い音」の演奏であって、生ピアノに対して最強の破壊力を持つ必殺技を叩き込んだ音ではないということです。

まずはその勘違いを正してください。悪いのはPianoteqではないんです。

 

というわけで、打ち込み用途の場合には、あらかじめ幾つかの設定項目を変更すると使いやすいサウンドになります。

 

・ベロシティ制限設定

というわけで、Pianoteqの正しい使い方は、まずベロシティのキャリブレーションをちゃんと整えることです。

 

ベロシティのキャリブレーションで最大値を127ではなく100程度まで落としておくと、最強奏のベロシティを制限できます。

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「最強奏の127が鳴らないとパワフルじゃないだろ!」と思うかもしれませんが、100程度で十分なパワー感があります。

他のピアノ音源で作ったMIDIデータを演奏させながら、キャリブレーションの調節をしてみてください。

それだけでPianoteqはワンランク使いやすい音源になるはずです。

MIDIデータ側で毎回ベロシティを調節するより、はるかにスピーディです。

 

 

 

・パラメータの固定化

音色を選ぶたびに、その音色のためのエフェクト設定に変更されてしまいます。

ほとんどの音色はリバーブなどがかかった状態で立ち上がるため、DTMでミックス前提で使う場合には不要です。

以下の設定をしておくと、音色プリセットを変更してもリバーブ設定が変わったりしません

 

まず適当な音色を立ち上げ、右下のDelay、EQ、Reverbを全てオフにします。

オフにした状態で、右上アイコンの3番目を押します。

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メニューが開くので、左上の「All setting」にチェックを入れます。

下の「Set Default」を押すと、毎回その設定でのみ立ち上がるようになります。

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完了したら右上のバツを押して閉じます。

※念のため、もう一度Pianoteqを立ち上げて、エフェクト等のフリーズが有効になっているか確認してください。

 

 

ダイナミクスの設定

めっちゃ良い機能!

中央のスライダーでリミッターと音量差の設定ができます。

 

Dynamicsは音量の広さを設定できます。(Dynamics機能は全ての用法においてすばらしいです!)

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いずれも曲によって異なる設定が必要です。

DAWのミキサー側で手持ちのコンプやリミッターを使うのも良いでしょう。

 

ただし、Pianoteq側のDynamicsはコンプレッサーエフェクトではなく、モデリング演算部分に直接影響しているようです。DAW側のコンプで音量差を整えるよりも、こちらで設定した方が総合的に良い出音になります。DAW側でコンプをかけるより遥かに良いです。

と、私は思っていますし、ヘビーユーザーの某人もそう言っています。

 

一方、リミッターは正直なところあまりよくありません。

すぐにクリップして下品に歪んだ音になってしまいます。

レベルメーターの右にある「L」がリミッタです。オンにしておいた方が安心ですが、曲によってはオフにした方が良いです。

 

今時のDAWなら、付属しているリミッターの方がよほど良いリミッティング感になるはずです。

同様に、音源内部から出力される際にクリップされないようにVolumeも落としておきましょう。(このテストの際にはベロシティ最大や、極端に多い鍵盤をガンガン鳴らしておくことをおすすめします。)

 

・ペダル命令

(※私は6をインストールする前からサステインペダルをCC64にしていたので、あなたの設定とは異なるかもしれません。)

 

Pianoteqのサステインペダル命令はデフォルトでCC1(modulation)です。

汎用的なピアノの打ち込み演奏ではCC64が推奨されています。

もしCC64のペダルが有効にならない場合には以下の部分を設定すればOKです。

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なぜデフォルトでCC1なのか?の理由は、ハーフペダルが使えるからです。

ピアノのペダルというのはオンオフではなく、「軽く踏む」「ゆっくり離す」などの操作ができる非常にアコースティックな部分です。完全にオフにするのではなく、ちょっとだけ響きを止めるなどの演奏ができます。よく訓練されたピアニストはその辺をよく考慮した演奏を行っています。

 

ピアノのペダルについてはこの本がとても勉強になりました。

ci.nii.ac.jp
井上直幸 著
「ピアノ奏法:音楽を表現する喜び Der Weg zum lebendigen Klavierspiel」

春秋社 1999、174ページ

楽譜と図解が多く、一見して「あーなるほど、こういう曲ではこういうペダルの使い分けがあるのか」と分かる解説です。

興味のある人はどーぞ。

 

・発音数不良の対策

モデリング音源なのでサンプルデータの読み込みによる発音不良はありませんが、CPU負荷によるプチプチがたまに起きることがあります。

そういう場合には発音数に制限をかける設定で回避させます。

オプションのPref(preference)で設定できます。

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CPUのマルチスレッド処理などの初設定も行えます。

それでもどうしても負荷が高い場合(5までのバージョンで確認されたバグ)の場合には、発音をモノにすれば、ほぼ確実にプチプチを回避できます。

ミックスでもどうせモノにしたほうがミックス乗りが良いこともありますよ。

 

・高負荷対処

モデリング音源なのでメモリ負荷はほとんどありませんが、CPU負荷が強くかかります。

特に問題になるのは、多音のトレモロなどです。

ピアノソロ曲ならまだしも、コンチェルト的な曲だと、オケ楽器群の演奏による負荷も相当なものになります。オケ楽器の音源はサンプル再生のものがほとんどですが、それでもCPU負荷はそれなり以上にかかります。(たまにサンプル音源はメモリ負荷だけだと言っている人がいますが完全な誤りです。)

そういう場合にも上と同じようにOption>Prefを開き、同時発音数をAuto(Pessimistic)にしてみると良いかもしれません。

Pessimistic=「悲観的」「最悪の状況を想定する」の意味。)

(Optimiscit=「楽観的」「ベストを想定する」の意味)

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128や256、Auto(Optimistic)よりも低負荷にしてくれます。

ただし、残響処理などがわずかに劣化します。

演奏中にオートメーションで切り替えることはできないので、作編曲中はAUto(Pessimistic)でストレスの少ない再生を行い、一度オーディオ書き出しをする時はベストクオリティのAuto(Optimistic)にすることが望ましいです。

 

・ステレオとバイノーラル

Pianoteqのステレオとバイノーラルのモードでは、鍵盤の位置によって少しは左右に移動しますが、そのままミックスダウンしても問題は起きない程度です。

 

6.1.0から「Sound Recording」が追加されました。Stereophonicのバリエーションだと思っておけばOKです。Binauralほどのクセはありません。 

概ねSound Recordingの方がミックスもしやすいと感じます。

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関連記事。ピアノのミックスについて書いた記事があるので暇人はどーぞ。

eki-docomokirai.hatenablog.com

 

■ ちょっと便利なあれこれ

たまーに使うちょっと便利な機能がいろいろ。

詳しくは説明書を読むか、あちこち触ってみてください。

 

・エフェクトGUIの分離

EQ、エフェクトの設定画面は分離できます。

音源内部で音色を詰めていく時に便利です。

画面右上のA/B比較ボタンも併用できます。

(検索用文字列Equalizer、イコライザー

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 ディレイやリバーブはかなり良好なサウンドです。

ただし、内臓EQは非常に使いにくく、音も良くないと感じます。

いずれにしてもダイナミクス幅以外は全てDAW側でミックスしたほうが絶対に良いです。

 

・経年劣化

調律を経年劣化させてホンキートンクにできます。

鍵盤のすぐ上にあるメモリを左にすると劣化します。

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が、チープなマルチ音源に入っているGM系などのホンキートンク(honky-tonk)の方がミックス乗りが良いことがほとんどです。異質な曲を作りたい時には使うかもしれません。

また、全体の調律変更メニューがあります。(デフォルト440)

 

古楽器鍵盤

チェンバロ用や、オールドピアノフォルテ用に、音域の狭い鍵盤があります。

左下の+-スイッチで音域を変更できます。しかし、自由な音域には設定できません。(最上位版だとできるのかな?)

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・ハープ用鍵盤

ハープの拡張音色パックが登場した時に追加されたボタンです。

(ボタンの「D」はダイアトニックのD、「C」はクロマチックのCの意味です。)

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ハープは基本的な構成として、7本の弦(ドレミファソラシ)があり、それぞれに対してフラット/シャープ化する、という操作を行います。

よくあるハープの使い方で「広い音域でグリッサンドする演奏」をご存知のはずです。一気に弦を撫でることでダイアトニックが演奏できるわけです。

 

ハープはペダルを何も操作しない状態だとCメジャーにチューニングされています。

 

これをFメジャーにしたい場合はフラットを1つ追加するわけですから、左足の一番内側のペダルを下げます。

同様に、もう1個フラットの多いBbメジャーの場合には、右足の一番内側のペダルを下げます。

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ペダルは上げる方向にも操作できます。

Cメジャーに対し、シャープが1個多いGメジャーを演奏したい場合には、右足の内側から2番目のペダルを上げます。

シャープがもう1個多いDメジャーにしたい場合は、左足の内側から2番目を上げます。

 

このように、Cメジャーキーを基準とし、「ハープのペダルは内側から順に優先的に使われる」と覚えておけば良いです。

DやAにフラット/シャープがつくのは変化記号が多い状況だということです。

 

もう一度Pianoteqのハープモードの鍵盤の並びを見てみます。

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実機のハープに即した優れたGUIだということが分かるはずです。

  • 白鍵が発音用のキー
  • 7オクターブのそれぞれの黒鍵が「ドレミファソラシ」の上下変化用

というスマートなGUIになっていることを理解できるはずです。

 

・さらなるハープ知識へ

ハープについてもっと知りたい場合、この本をおすすめします。

編曲の本

編曲の本

 

この本はハープの解説にかなりのページ数を費やしており、非常にわかりやすいです。

 

 

面白い用法として、ミをシャープすればFになり、7音階の中にFの音が2回登場することになり、F音が強調されたグリッサンドを演奏できるよ、などのTIPSが書かれてあります。

この手の書籍を手にしたことがない人にとっては8000円という価格は高く感じるかもしれませんが、生音系のアレンジを確実にレベルアップできる名著として評価されています。和楽器の導入方法など、非常にマニアックな情報も多く書かれています。

プラグインを1個買うよりも圧倒的に有用性があると断言できます。

また、アレンジに対する心構えについて多くの作家の率直な意見が並行的に書かれており、理論と知識だけにとどまらない点も高い評価を得ているようです。名著ですよ!欠点は大きいので持ち歩きできない点ですが、豊富な図解があることも重要な本なので庫サイズにはできないでしょう。 

様々な実務の話も書かれているので、プロっぽい知識を仕入れたい人にもおすすめ度が高いと言えます。

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