eki_docomokiraiの音楽制作ブログ

作編曲家のえきです。DTM/音楽制作で役立つTIPSを書いています。

それは音楽の話ではなく雑学じゃね?

時事。雑学。あえてこれを「音楽」のニュースとして扱いたくない。「共感覚」についてはそれを研究する専門家以外は検索する必要はありません。時間の無駄です。

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(2020年6月19日更新)

 

■新潟大の調査 

2017年12月19日のソース。headlines.yahoo.co.jp(記事が削除されています。)

原文、新潟大学のプレスリリースはこちら(https://www.niigata-u.ac.jp/wp-content/uploads/2017/12/291220_re2.pdf

 

下はYahooニュースの記事が存在した時の引用。 (編者強調)

その結果、ドは赤▽ミは緑▽ソは青--に近い色を示し、「ドレミファソラシ」の7音の階名が虹の「橙(だいだい藍(あい)」とほぼ順序よく一致。更に、色は音そのものではなく、あくまで階名と結びついていることがわかったという。 

 

で、下のように検索してみる。

ドレミ シール - Google 検索

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あっはい。

つまり、そういうことですね。

 

新潟大の調査結果と完全に一致する色順の商品が複数ヒットします。

もちろん違う並びものももあるが、全く同じ並びのものが複数の商品として大手メーカーが扱っている。つまり、そういうことです。もし異論があるなら周辺の学校や楽器店に「研究目的です」と言って備品の写真を数枚撮らせてもらえばもっとはっきりするが、そんなことをするまでも無いでしょこれは。

 

ついでに海外でもこんなのがある。

www.ebay.com

色の並びに奇妙な一致を感じます。 

www.teaching-children-music.com

Color-coding.  Children who have difficulty with reading will often struggle learning to read music as well.  Our color-coded piano music gives them an pathway to playing the piano and enjoying music, even if they will never catch on to reading music without the colors.  On the flip side, practicing music with colors is yet another effective way to teach children colors in the first place.  A child may not be able to identify the word "red", even if they do understand the essence of "redness".  They may be able to match colors without labeling them.  My own children learned their colors while playing "Rainbow Castle" and hearing me sing the colors as I pointed them out as they played.

 

「child piano color」などで検索すると他にも色々出てきます。

 

なお、共感覚について少し調べるとあちこちで出て来る単語として「オーラ」「幽霊」などがあります。お察しください。

また、共感覚に関連する書籍を出版している出版社名を幾つか見ていると「あっ、この出版社って」と気がつく人もいるかもしれません。まぁそういうことです。お察しください。

・虹は諸外国では7色だと認識していない

いつのまにか覚えさせられた常識を疑おう。

weathernews.jp

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https://weathernews.jp/s/topics/201807/240205/

 

■こういうのを音楽の知識として扱ってほしくない

共感覚の話は個人的にはまったく興味が無いです。

配信をやっている時などに、何の脈略も無く唐突に「共感覚ってどう思いますか?」という質問をしてくる人がいて初めて知った言葉だった。それが数回あった。

たいていそういう話を持ってくる人は音楽をそれほどやっていない人、あるいは非常に中途半端な状態にある人で、音楽の上達に何の影響も無い音楽に隣接する雑学を収集することが好きだと相場が決まっている。

 

彼らが好む知識はどういうわけか音楽的にどうでもいい話ばかりだ。

どうでもいい特殊奏法の知識や、滅多に使われない変な楽器の知識や、一生演奏することの無い微分音の話をしている。セリーも知らないのに「現代音楽ってどう思いますか?」と質問してくるななど、音楽的にまったく無意味な行動が目につく。

こういう人が絡んでくることに疲弊したのもニコ生をやめた理由のひとつです。

 

■できない理由探しをやめろ

絶対音感という言葉は音楽をやっていない人でも知っている言葉だと言えるでしょう。

絶対音感ありますか?」と質問されることは良くあります。でも、そういう質問をしてくる人の類型は、できない理由探しをしているタイプだと断言できます。

つまり、「私には絶対音感が無いから音楽が上達しない」という具合です。

 

中途半端な人の多くがこの「できない理由探し」に必死になっています

DTMをやっている人に多いのが「楽器経験が無いから良い曲が作れない」などです。

 

今回話題に出てきた「共感覚」も「できない理由探し」に隣接しているのではないかと私は考えています。

「優れた芸術センスを持つ人は共感覚を持っている」とか、『自分にはそういう共感覚が無いから上手くなれない』とか、そういう感じで。

 

ソースを失念したのですが、自分がダメな理由を探すのは自然な行為というか、大多数なのだという怪しげな論文を読んだことがあります。一度ダメだと感じると、ダメな理由を探し、ダメな知識ばかり溜まっていくのだそうです。

 

もしちゃんと音楽を上達したいのであれば、上達に関わりのない雑学を回避するようにするべきだと思います。また、そういう雑学的な話ばかり持ってくる人から離れるべきです。

特殊奏法なんか覚える前に基本的な奏法を習得するべきですし、微分音に興味を持つくらいなら平均律をきっちりマスターし、正しいチューニングを身につけるべきです。楽器の経験が無いなら特定の楽器を主役にした曲を作りながら学べば良いだけです。

で、そういう特殊奏法とかを駆使した曲を作らなければいけない状況なんてまず無いので、わざわざ調べて覚える必要なんて無いです。(そもそも特殊奏法を使っ│た曲を作るなら、相当なレベルで特定楽器に習熟していないと、特殊奏法の名前以外の部分がお粗末な内容になってしまうのは火を見るより明らかです。いわゆる現代音楽の作家が奏者から嫌われるのはこうした理由があります。)

微分音を使った曲を本当に作りたいなら作れば良いだけだし、知らないなら普通の音律の曲を普通に作れば良いだけです。

■確実に役立つ情報こそ集めるべき 

音楽を上達したいなら、珍妙な雑学に惑わされず、基本的なことをきっちりやれば良いだけです。あと、音楽仲間と語り合っても上達しません。それは仲間じゃないです。

このブログは主にDTMの視点から書いているのでDTMの視点から言えば、共感覚なんて不確かな知識について調べている間に、DAWのショートカットとか、頻繁に使うシンセのTIPSを幾つか覚えた方が確実に実務で役立つよ、と主張したいわけです。

買う予定も無い機材の知識についても全くもって同様です。

 

余計な雑学情報をシャットダウンし続けた人と、雑学に囚われてる人が1年後にどれだけの力量差になるかを調べたほうが音楽的な研究になると思うよ!

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■その他

こういうのも雑学でしかない。

音楽をやっている側の人なら感心を持つ必要すら無い、超くっだらねぇ記事。

gigazine.net

 

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