eki_docomokiraiの音楽制作ブログ

作編曲家のえきです。DTM/音楽制作で役立つTIPSを書いています。

DAW操作でのゲーミングマウスの話

DTMとゲームの話が半々の記事です。

DTM用途でゲーミングマウス(多ボタンマウス)を使うととても便利ですよ、というお話と、自分の運用方法について書いておきます。

(この記事過去に他のブログで書いていた記事を移転・編集したものです。 )
(2017年12月31日更新)

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■この記事のコンセプト

「ゲームもやるDTMメインの人」という立ち位置で書いている記事です。

ゲーム専用ではありません。

DAW専用でもありません。

その前提を踏まえた上でこの記事を読んでみてください。

参考になれば幸いです。

 

DTM目的メインで相当な数のマウスを試した上で、同系列のマウスを潰して買い直した上で書いている記事です。

昼に買ったものをろくに使いもせずに、ブログの記事増やしのために書いてるような日記ブログ記事ではありません。なので長くなっています。

 

■慣れ最強です。

絶対的な結論は、DAWの操作コンセプトは作っている曲や作業手順にもよって大きくことなりますので、結局は「慣れ最強」です。これは絶対に絶対です。他人は他人です。


なぜ他人がそういう操作カスタマイズに到達したのか?ということが大事であり、そこだけが大事だと言えます。

新しい入力デバイスを導入した場合に大切なのは、

  • マウスのカスタマイズ画面
  • DAWのショートカット設定

この2つをいつでも開ける準備しておくことです。その状態で1曲最後まで作りながら熟成していくと良いと思います。

絶対にやるべきではないのは、曲を作る実作業とテストをせずにイメージ先行でキーアサインするとほぼ間違いなくクソ設定になります。とにかく曲を作りながら固めていくのが、最も効率的です。(という結論を得たのは、私も以前に曲作りをしないで環境整備だけをやった経験からです。結局は曲を作りながら使いやすく改造しまくることになりました。)

 

DTM用途ではチルトは必須!

DTMDAW操作を目的とした場合、必ずチルト付きゲーミングマウスにしましょう。

チルトがあるだけで人差し指に2つのボタンが増えることになるので、チルト無しでサイド多ボタンの仕様の製品より圧倒的に便利です。

 

(追記)

Cubase9.5ではチルトは横スクロール用で固定されており、他のショートカットを割り当てても無意味です。チルトは無くても良いかもしれません。(私はブラウザ操作等でチルトでタブ選択などをするので必須です。)


■チルト無し製品に注意!

マウスを酷使したことがある人は知っていると思いますが、チルト付き=物理的な耐久度が半減以下です。

チルト付きマウスが故障する場合、まず最初に破損するのがチルト周辺だと言えます。操作の数は左クリックが圧倒的に多いのですが、耐久性が一番低いのはホイール部分です。ホイールそのものが弱い上、チルトまでついているともっと弱いということです。

 

DTM用途ではない、ガチのゲーマー勢というのは、ホイール回転操作を非常に酷使する傾向があります。その需要のために、ゲーミング機器では「耐久性重視のためにあえてチルト無し」にしている製品が多いんです。(あと、誤操作防止目的らしいです。)

DTM用途ではゲーミングマウスが良いらしい」という情報だけを知って、安易にゲーミングマウスを買うとチルトが無くて残念なことになるので、チルトの有無についてはしっかり調べてモデルを選定してください。

 

 

■ボタン多すぎ=破損しやすい!

PCゲームのガチ勢は長くても半年以内に買い換えるのが普通です。

信じがたいかもしれませんが、誇張無しに普通です。

PCゲーマーにとってマウスはワンシーズンで交換される消耗品であることは常識です。

 

少しでも操作感覚が鈍くなってきたらすぐに買い替えたり、同じものを複数買って常備しているのが普通です。(自己責任で分解修理やパーツ交換を行っている人もいます。マウス1つだけで分解修理に失敗すると大変なことになるので、成仏しても構わないようにストックを常備しています。)

 

私は一年中ゲームばかりやっているわけではないのですが、気に入ったPCゲームにのめり込んでいる時期があると数ヶ月でマウスが破損します。ゲームしかやっていない知人は2,3ヶ月で壊しています。

 

そういう人たち向けの製品なので、耐久性についてはあまり考慮されていないものが多いです。

DTM用途の場合でもこれは同じです。どうしてもボタンが多いので、多くのボタンの隙間からホコリや湿気の侵入が多くなります。


まぁマウスの耐久性というのは個体差もあるので、安定した使い方だと平均して3年もてば良いと思っておくべきです。シビアなクリック感を大事にしたい人は1年だと思って良いです。

職場の共用PC等で半分壊れているマウスに慣れ親しんでいる人の場合でも、左クリックのチャタリング故障が起きて使用不能な状態になるまで最大5年だと思っておけば良いです。

多くのゲーミングマウスは通販のみです。大都会の専門店では常備していることもあります。しかし、場合田舎住まいの場合、近所のヤマダ電気ですぐに購入できるエレコムのものが妥当だと思います。不慮の事故で壊れてしまった時に予備機を確保できていないと、作業効率が大幅にダウンしてしまいます。人によってはDTMをやる気が完全になくなるかもしれません。カスタマイズした入力機器を使うというのはそういうことです。

また、ゲーミング機器はすぐに製造中止になったり、大幅な仕様変更が起きたりします。半年くらい使ってみて「この製品は自分にマッチしている!」と思ったら予備機を購入しておくことを強くおすすめします。特殊な仕様のものである場合は特に。

 

 

 ■チルトに何を仕込むか?

非常に多く使う操作をホイールorチルトに仕込むと、マウスの物理的寿命が縮むので覚悟してください。


たとえばベロシティ変更をすべてチルト左右でやっていると、マウスはあっという間に破損すると思って良いです。そもそもベロシティをそんなに操作するか?って話でもあります。ベロシティ操作というのは「ノートを選択」「ベロシティ上下」の操作なので、それを全てマウスの手指だけでやっていると右手があまりにも忙しくなります。マウスはノート選択+左手のキーボードを叩いてベロ上下、という操作コンセプトの方が操作が速いと思います。

 

私がCubase6系時代からチルトに仕込んでいるのはグリッド変更(音符の細かさ指定)です。 

使う頻度はかなり高いのですが、連打や押しっぱなしで強い力が加わることが少ない操作ですし、左右組み合わせで1つの目的を果たすので、直感的に操作できるからです。

 

(追記)

が、「Cubase9.5系からは左右チルトが左右スクロールで固定」になってしまいました。

左右スクロールは中ホイールドラッグかShiftホイールでできるから要らないし、チルトで左右スクロールをやると押しっぱなしで力が強く加わるから破損しやすいんだけどなぁ……

Cubaseを使う時にマウスオペレートをメインにしていると、チルトに自由にアサインできないのはとても不便です。(この点について修正されるのを期待しています。)(だから急いでCubase9に移行するメリットが少ないんです。)

 

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■マウスのサイズ

以前は「高級マウス=手に馴染みやすいビッグサイズ」でしたが、近年はマウスのサイズをあえて小さくしているものもあります。なんとなく大きい方が良いと思っている人と、それを信じている人が多いのですが、小さめのマウスにもメリットがあります。

マウスの持ち方の種類(リンク)

yaruzou.net


大きめのマウスはマウスにずっと手を置いておくタイプの人に向いています。また、マウスの持ち方が「かぶせ持ち」の人に向いています。

私は手のひらを少しだけ触れつつ指を立てるので、「つかみ持ち」と「つまみ持ち」の中間なので、小さめ(中くらい)が合います。

小さめのマウスをつまみ持ちすると、手の下のスペースで大きく動かせるので、右手の位置が適当でも良いからです。

私の場合は親指と薬指でマウスを左右からはさみ、その2本の指で手前に引きつけて手のひらに押し付ける動作をすることがあります。

DTM操作では右手がマウスから離れることが多いので、これがベストだと思っています。


■センサーの性能

大きいマウスでセンサー感度の高いものであれば、ほんのわずかに動かしすだけで画面の端から端まで動かせます。

しかし、手そのものが精密に動かせる器用な人じゃないと逆に使いにくいです。

今時なら高精度レーザーセンサーのものが普通に買えるので、安さや見た目だけを重視しない限り、問題ありません。

 

・外出先でPCを使う人は注意

自分専用の高級マウスに慣れすぎると、職場の共用PCで作業する場合に大きなストレスになります。職場のPCに私物を接続する許可が取れる職場ではない人は要注意です。

出先での音楽作業という特殊な人ではなくて、事務職とかの人がこの点で失敗しやすいです。

便利すぎるものに慣れると職場の安物を使うストレスが半端じゃないですよ。まじで。ちょっとした入力作業程度なら良いのですが。

 

トラックボールは除外

そういう点で考えるとトラックボールは不便に感じることが多いんじゃないかと思います。

トラックボールは特定の目的には合っていますが、欠点も多いです。

変わった道具を使うことを個性のエッセンスにするタイプの人はお好きにどうぞ。

私は絶対に勧めません。

トラックボールのメリットは設置場所が変わらないという点だけでしかなく、ポインティング能力が高いわけではありません。音楽用途でのトラックボールのメリットは、「ギターを構えた後で素早くポインティングデバイスに持ち変えやすいこと」だけで、ポインティングデバイスに触れた後のメリットは無いということです。ギターに貼り付けて使えるトラックボールがあるならそれは最強かもしれません。誰か作れ。

 

■マウスソール、デスク質、マウスパッド

また、センサーの精度とデスク、マウスパッドの性質も重要です。
自動車にどんな高性能なエンジンが積んであっても、タイヤがダメだと本来の車の性能を発揮できないのと同じで、マウスとデスクの接点の相性(タイヤと道路の設置)は非常に重要です。

近年のレーザーセンサーマウスはガラス面でも検出してくれる高性能ですが、「マウスのすべりの良さ」は全く別問題です!どんなにセンサーが良くても動かしにくい状態ではひとつひとつの操作でストレスがたまり、手も頭も疲れやすくなってしまいます。

という考えかたに賛同できてしまった人は→こちらをどうぞ。ヤマダ電気とかのマウス売り場にも置いてある史上最強のマウスパッド(わらい)エアーパッドです。

www.pawasapo.co.jp

史上最強の名は伊達じゃないですよ。ほんと。3000円程度の出費でマウスの操作が圧倒的にスムーズになります。(職場の共用PCに私物マウスをつけるのがNGな職場でも、マウスパッドまで禁止しているというのは聞いたことがありません。)

「たかがマウスパッドにこんな出費するとかバカじゃねーの?レーザーマウスなら必要ないしwww」と思っている人に使わせてみたら彼は絶叫していました。

ケーブル付きマウスだとケーブルの弾力だけで移動してしまうほど滑るので、ワイヤレスマウス専用だと思ってOKです。すごいですよこれ。

近年のマウスのセンサーは性能が良くなっているので、エアーパッドは小さいものでも十分だと言えます。特にゲーミングマウスだとセンサー感度を変更できるものが多いので、それほど大きな操作スペースが無くても構わないですし、なによりDTMをやっている人のデスクはマウスを広く置けるスペースが無いので。

 

なお、ゲームをやる時に激しい操作をしすぎるタイプの人の場合、滑りすぎるマウスパッドだと無線マウスが吹っ飛んでいくことがあるらしいです。これも要注意。

 

■カスタマイズする時の心構え

人は「今手にしている道具でなんでもやろうとしてしまう」ものです。

漫画『グラップラー刃牙』でも「武器を持った人は必ずその武器を使った攻撃をして来るから、逆に弱くなる」というエピソードがありました。非常に示唆に富む話です。

「マウスのカスタマイズをしよう!」と思いすぎると、なんでもマウスに仕込みたくなってしまう心理に陥ってしまいます!実際に楽曲制作する操作手順を無視したキーアサインになってしまい、いちいち思い出しながら操作することになり、音楽に集中できません!

 

 

もし徹底的にカスタマイズすることを目指すなら、まずはカスタマイズ内容をいつでも変更できるように体を慣らしておくことが重要だと思います。一度決めた設定でずっと使い続けることも「慣れ」ですが、改善と更新も大事です。

 

■曲を作りながら構成していこう

そうなってしまわないために、「1曲作りながらカスタマイズを進める」という方針が良いわけです。

目的はDAWを操作して音楽を作ることであって、マウスになんでも仕込むために生きているのではありません。

 

これはDTMに限らず、カスタマイズする時に最も大切な考え方だと思います。部屋を綺麗に片付けすぎてどこに何を置いたのか分からないとか、台所を片付けすぎて、サッと取り出しにくいとか、デスクトップを片付けすぎて毎回フォルダを辿って移動しているとかとか。目的と手段が逆転してしまうのは誰にでも経験があることだと思います。フィジコンを買いすぎて逆にオペレートがやりにくいというのも同じですね。

いろいろ仕込んだけど頭に入らない、左右の手に操作を分配できていない、お菓子を食べながら片手でやりたい単純作業のはずなのに両手で構えないと作業ができない(これ超大事)、などなど。

 

・それはゲームでも同じだよね

ゲームでもマクロマウスでなんでも楽な操作にしようとするあまり、ちょっとした操作能力の向上や、操作手順を入れ替えるメリットに気がつくチャンスを見失うことがあります。

カスタマイズによって楽になっているようで、実はロスを連発しているのかもしれません。

カーナビに頼りすぎて毎回渋滞にハマったり、素敵なお店を見つける機会を失うことに似ていると思います。

 

あるゲームを一緒にやっていた知人は、あるプレイヤーが間抜けな動きを連発しているのを観察し「あいつはマクロに頼ってるからいつまでたっても下手なんだ」と見抜いていました。知人氏はあえてマクロを最低限にし、常に操作の最適化をつきつめるタイプのプレイヤーでした。なお、お察しのとおりかなりガチめの廃人です。氏のプレイを見ていると感動で手が震えてくるほど美しい立ち回りをする人でした。

 

■一発でまとまらなくて当然

カスタマイズは1回では絶対にまとまりません!それでも1曲作りながらカスタマイズしていくことで効率的に最高のカスタマイズ環境を構築できます

曲を作っていない状態で考えた構成はたいていクソです!

何曲か作りながらより良い状態にしていくことで、頭は音楽に集中しつつ、自然に手が動く環境を構築できます。

 


■過ぎたるは及ばざるが如し

逆に言えば、たまにしかDTMをやらない人の場合は、あまりカスタマイズしすぎない方が良いでしょう。Undo-Redoや再生停止を仕込む程度にとどめておいたほうがトータルで効率的です。

 

DTMをがっつりやるならご自由に。

 

 

■その他、DTM知人が音楽目的で使っている左手デバイス

Razer Tartarus

 

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ascii.jp

 

TartarusとG13Rはこの手の話では定番中の定番ですね。

左手側に置いて使うゲーミングデバイスです。

音楽目的のデバイスとても極めて高い評価があります。

というか、ゲームや音楽に限らず、あらゆるPCオペレートの効率アップになる優れた入力機器として幅広く使われているようです。

 

適度なサイズもすばらしいです。

DTM環境の雰囲気作りにしかならない動作の不安定なMIDIコントローラや、使い物にならないクソ音ガジェット、同期設定のできていないミキサーを置くよりも作業効率アップにつながるはずです。

 

私の場合は快適な位置に資料や紙メモ、飲食物やタバコを置いておきたいので使っていません。

その方がトータルでの効率アップにつながるんだよ!

 

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■以下削除。

レッスンで教えてるCubaseの操作・カスタムの内容のため、記事の一部を削除しました。さーせん。公開できる内容は、そのうち電子書籍で出します。たぶん。

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