eki_docomokiraiの音楽制作ブログ

作編曲家のえきです。DTM/音楽制作で役立つTIPSを書いています。

ジブルホルン三重奏シリーズ

ライフワークとして室内楽楽譜の制作をしています。

ジブリホルン三重奏シリーズ」は現在ASKS Winds出版から楽譜を販売中です。

難易度は高め、しっかり練習してコンテストやアンサンブルコンサートで発表し、十分な演奏効果をもたらす作品です。

ジブリホルン三重奏シリーズ

askswinds.com

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コンセプトは「3人編成でアンサンブルコンテストに出場しよう」というものなので、それなりにしっかり練習した上で演奏することを前提にしています。

やや詰め込み過ぎで難易度が上がってしまいましたが、コンテストの規定時間は5分だけなので「このくらいは演奏できるようになってほしいな」という教育的願望です。

1番ホルンでも最高音はごく一部を除いてF記譜で上のソ(実音C)までに抑えてあるので、ノーミス演奏は容易だと思います。

2番ホルンは内声担当の宿命で、非常に複雑な和声的運動があります。たった3人の編成で多彩なサウンドを出すためにとても工夫したパートです。

3番ホルンは低めの音域ですが、ト音楽譜も同梱されているのでヘ音楽譜を読めない人でも演奏しやすいです。

また、1番ホルンはトランペットに、3番ホルンはユーフォニアムに置き換えることも可能です。それ専用のパート譜も同梱されています。Trp、Hrn、Eupの3人さえいればアンサンブルコンテストに出場できるので、小編成の学校で3年生が抜けた後のシーズンでも使いやすいです。

ある意味においてこの編曲はTrpとHrnとEupの3人での演奏の方が優れたパフォーマンスが可能です。なぜならホルンでの高音・低音の担当はそれなりの実力が求められるからです。

1番ホルンをTrpに演奏させれば、トランペットとしては低めの音域になるのでコントロールが容易です。ホルン奏者がトランペットに持ち替える際の架け橋にもなる内容です。

3番ホルンはある意味ホルンで最も難しいとされています。なぜならアンサンブル全体を支える重厚な低音を発音するのは極めて独特の技術を必要としますし、そもそもヘ音の楽譜を読む事ができるホルン奏者が少ないのが実情だからです。この編曲ではユーフォニアムで代替させることで、十分な音量で低音の演奏ができます。また、随所に3番ホルンのソロがあり、これはユーフォニアムの伸びやかなソロ音色を想定しています。演奏してみればユーフォニアムのソロがぴったり似合うことを実感してもらえるはずです。

このシリーズはもともと10分ほどの長いメドレーでしたが、後にアンサンブルコンテストで演奏できるように短縮しています。その際に藝大の先生に監修をしていただいているので、完璧な仕上がりです。

■なぜホルン「三重奏」なのか?

オフシーズンでホルンの人数が減っている時に「そういえば、ホルン三重奏の面白い曲があるよ!」とこのシリーズを取り上げてもらえれば良いなー、と思ったからです。

すでにホルン四重奏は立派な作編曲が無数にあるので、私程度が作った作品より、もっと立派な作品に取り組んで欲しいと思います。

非常にレアな「ホルン三重奏」をまとまった作品集として作ろうと思ったきっかけは、すでに存在するホルン三重奏のレパートリーに対する疑問があったからです。

ブラームスライヒャ、モーツァルトなどの歴史的作曲家がホルン三重奏を書き残していますが、正直なところどれも退屈な内容です。そもそも普通はホルンアンサンブルは4人です。ホルンが3人しかいないような学生吹奏楽部の水準では偉大な作曲家の作品とはいえ、その音楽の魅力をちゃんと理解し、「楽しむ」レベルには到達できるとは考えられません。

もうちょっとモダンで楽しげなホルン三重奏のレパートリーとして、ローウェル・ショーの「トリッパリーズ」がありますが、あまりにも難易度が高く、これもまたホルンが3人しかいない状況になるような楽団が、「トリッパリーズ」を演奏できる水準であるわけがありません。

そこで考えたのが、現代において広く親しまれているジブリの楽曲を使い、無理なく演奏できる難易度のホルン三重奏に仕上げてみようというコンセプトでした。程よくクラシカルな曲想はコンテストで演奏しても通用する音楽性を持っています。ホルンの奏法とサウンドにマッチした曲をうまくつなぎ合わせてみたところ、曲想の変化による色彩感も良く、どうやら行けそうな感じだったので本腰で編曲を開始しました。

聞いたこともないような曲をアンサンブルコンテストのシーズンで扱うより、知っている曲に対して自主的に表現を試みるには良い選曲になるはずです。

だって、知らない曲をやっても楽しく演奏できないし、楽しく演奏できなかった曲が賞を取れるわけ無いじゃないですか。

また、これだけの一貫性のあるレパートリーがあれば、1曲5分×5曲で25分になるので、ちょっとしたミニコンサートを開けます。曲目もジブリなので一般のお客さんも楽しく聞けるはずです。

5曲をしっかり演奏できるようにしてミニコンサートを開けば、出演料でちょっとしたバイトになるかもしれません。やってみませんか?

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紅の豚のメドレー楽曲差し替えについて、謝辞

もともと制作していたメドレーでは『狂気』という曲が含まれていました。劇中では主人公ポルコ の新造機が河の橋をくぐったりしながら離陸していくスリリングなシーンで流れている、ちょっと怖い感じの、あの曲です。元は作曲者 久石譲 氏のピアノソロアルバムに含まれている楽曲です。

この曲の編曲許諾申請において同楽曲の管理社 株式会社フジパシフィックミュージック 様に問い合わせを行ったところ、

「非営利・学校教育目的等の特別な場合を除いて」

「いかなる編曲であっても作品の本質的な要素の変更を伴う編曲による利用を控えてもらっている」

という返答をいただいています。メドレーであることや編成が原因ではなく、同曲についてはそもそも許可を出していないとのことでした。

 が、他出版社(天下のヤマハ等)では同曲の編曲が出版されているので、いずれ何らかの形で『狂気』を含めた本来の形で陽の目の当たるところに出せればなぁ、と希望しています。

再三に渡り交渉を続けましたが、『狂気』を含めたメドレーとして出版することは不可能となってしまいました。

最終的には別の楽曲をメドレーに挿入し、異なる形のエンディング部として完結させたのですが、製作中に藝大の先生に見てもらっていた段階では非常に評価が高い内容だっただけに本当に残念です。

とはいえ、最終的に追加挿入した「Porco e Bella」によるエンディングは映画本編のオーラス曲ということもあり爽やかなものです。難易度的にも「狂気」よりはるかに簡単に演奏できるものとなったので、結果オーライだと解釈しています。

■その他

過去に別の出版社からリリースされていたのですが諸事情によりASKS Windからの販売に変更されています。また、その際に改訂版となっており、以前に発売されていたものとは内容が異なります。過去版を所有している人には申し訳ございませんが、改訂版との取り換え等は一切行っておりません。

ASKS Windsからの出版されている版が何らかの理由により修正版が出される事になった場合には、ASKS Windsの規約に従って差し替え版を入手できる可能性があります。詳細については出版社ページを参照、問い合わせをしてください。

また、私個人からの販売は一切行っておりません。必ず出版社・販売店を経由して購入してください。

© docomokirai 2017 楽曲制作、ミックス、マスタリング。DTMと音楽理論のレッスン。